市場の地位別戦略は、市場において自社が占めるポジションに応じた戦略を採用するべきといった考え方。フィリップ・コトラーは市場シェアを念頭に、企業のポジションをリーダー・チャレンジャー・フォロワー・ニッチャ―の4つに分類し、ポジションごとの戦略をとるべきと提案。(このフレームワークはリーダーが市場の40 %、チャレンジャーが30 %、フォロワーが20 %、ニッチャーが10 %程度のシェアのときにもっともよく当てはまる。)
また、経営資源の量と質に照らし、上記のように図式化できる。
競争上の地位別に見た基本戦略パターン
リーダーの戦略 | 市場規模の拡大を目指す。ライバル企業の差別化に対しては豊富な資源(量・質両面において)をフル活用し、ライバル企業の真似(同質化戦略)や商品ラインナップを拡げて(全方位化/フルライン戦略)対応する。 |
チャレンジャーの戦略 | リーダーとの差別化を行いシェアを伸ばす。リーダー企業の同質化戦略に注意。 |
フォロワーの戦略 | 経営資源の蓄積に努める。他社への攻撃によるシェア奪取ではなく、リーダー企業やチャレンジャー企業の模倣(追従)を基本戦略とする。 |
ニッチャーの戦略 | 特定領域(顧客・製品・エリアなど)に集中してポジションを築く。 |