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高値づかみをしないM&A
成功するプライシングの秘訣
高値づかみをしないM&A
著者:アビームM&Aコンサルティング (編集)
出版社:中央経済社
出版日:2012/1/25
Amazon商品の説明より
『高値づかみをしないM&A』―成功するプライシングの秘訣
日本企業が買い手となるM&A取引では「高値づかみによる失敗が多い」というのが現実。本書では、どうすれば高値づかみをせずにすむか、そのポイントを、わかりやすく解説。
「このディール、いくらまでなら出せるか」M&Aを成功させるコツ=支払える上限値の算出ノウハウをステップごとに解説。
目次
第1章 | 3種類のバリュエーション |
| 大半のM&A取引は「高値づかみ」 |
| バリュエーションの実施時期をめぐる大論争 |
| M&Aでは3種類のバリュエーションを実施 |
| 「簡易バリュエーション」では価格感がわかればよい |
| 「分析目的のバリュエーション」は高値づかみをしないために必須 |
| 「説明目的のバリュエーション」は世間が一般にイメージするバリュエーション |
| 目的に応じたバリュエーション手法を採用 |
| ●市場価値ではダメなのか |
| 過去の失敗から学ぶことも重要 |
| ●ポストM&AもPDCAでしっかり検証 |
| 第1章の要点 |
第2章 | 高値づかみをしないプライシング |
| 高値づかみしないためには上限値がわかればよい |
第1節 | 掛け値なしの実力値の算定 |
| 実力値はDCF法で算定 |
| M&A巧者は事業計画が気になる |
| 買い手は対象会社が作成した事業計画を鵜呑みにできるか |
| ●売り手の事業計画には隠された意図がある |
| だから買い手は自衛が必要 |
| 事業計画を検証するのはビジネスDD |
| ●DDは必ず実施しなくてはいけないのか |
| スタンドアロンバリューは掛け値なしの実力値 |
| セラーズバリューは売り手の売却希望価格 |
| ●対象会社はDDの結果を受けて事業計画の修正はしない |
| 事業譲受の場合は確認事項が増える |
| スタンドアロンバリューは自らの手で算定すべき |
| 第2章 第1節の要点 |
第2節 | 入札での上限値の算定 |
| バイヤーズバリューは入札での上限値 |
| 上限ギリギリいっぱいのバイヤーズバリューを求める |
| ●バイヤーズバリューを上回る防御価値 |
| シナジー効果の定量化では数字になるシナジー効果のみを抽出すること |
| シナジー効果の算定は保守的かつざっくりと |
| シナジー効果はブレインストーミングで抽出 |
| 効果がでやすいシナジー効果 |
| アップサイドのシナジー効果を対象会社に寄せることが買い手にとっても得策 |
| ダウンサイドのシナジー効果抽出を忘れない |
| ●投資ファンドはシナジー効果を出せるのか |
| シナジー効果を分類する |
| 実現できるシナジー効果のみをバイヤーズバリューに反映 |
| ●入札競合のバイヤーズバリューを勝手試算 |
| 「シナジー効果考慮後の事業計画」はこの時点で作成しておきたい |
| ●グリーンフィールド投資もオプションとして考慮 |
| 第2章 第2節の要点 |
第3節 | 説明責任を果たせるプライシング |
| 対象会社のステータスによって異なるプライシング |
| ●シナジー効果は誰のものか? |
| |
| 【非上場会社に対するプライシング】 |
| 買い手・売り手とも考えていることはシンプル |
| 売り手は買い手が想定するバイヤーズバリュー(上限値)がわからない |
| 買い手は売り手が想定する下限値の予測が困難 |
| 落としどころは売り手よし・買い手よしの値 |
| ●再生会社の場合は |
| 買い手は買収後の財務諸表の姿が気になる |
| 意外と重要な手取り論 |
| ●アーンアウトを賢く使う |
| 説明責任は第三者算定機関による株価算定書 |
| |
| 【上場会社に対するプライシング】 |
| 上場会社の買収はTOBが基本 |
| TOB価格は買い手と対象会社の経営陣とで交渉 |
| ●企業価値が上がれば敵対的買収もありか? |
| 売り手が想定する下限値は現行株価 |
| 売り手(一般株主)の関心ごとはTOBプレミアムの大きさ |
| ●対象会社の経営陣は株主の利益を本当に最大化してくれるか |
| TOBプレミアムは買い手にとっては支配権の対価,売り手にとっては補償 |
| ●ディスカウントTOBは出来レース |
| TOB時の買い手側のプライシング |
| TOB時の対象会社側のプライシング |
| ●合併でもプレミアムはつくのか |
| 下限の設定は少数株主保護のため |
| 公開買付届出書と意見表明報告書 |
| 説明責任を果たすための三種の神器 |
| 不完全な市場は健全なプライシングの阻害要因 |
| ●対価がカブとカネとでは何が変わるのか? |
| 第2章 第3節の要点 |
第3章 | アドバイザーを困惑させる一言 |
| アドバイザーの本音 |
| 第3章はオムニバス形式で解説 |
第1節 | M&A戦略 |
| 「何か玉があったら持ってきて」 |
| 「決算対策にあの会社を連結対象にしたい」 |
| (最終契約が近いタイミングで)「このディール,このまま進めても大丈夫なんだっけ?リスクないんだっけ?」 |
第2節 | DD(デューデリジェンス) |
| 「一通りのDDでいいです」 |
| 「対象会社からの協力は期待しないでください」 |
| (DD報告会の後)「で,どうしたらいいでしょうか」 |
第3節 | バリュエーション |
| 「ドラフトは先方にも渡しておきました」 |
| 「こんなお願いをしていいのかわかりませんが……」 |
| (バリュエーション結果の報告会の後)「買収価格はいくらにしたらいいですか?」 |
第4節 | ディールアドバイザリー |
| 「金がいる,株を売ってくれ」 |
| 「御社と○○社を共同アドバイザーとしますので,後はよろしくやってください」 |
| 「法務は顧問弁護士が担当します」 |
第5節 | ポストM&A |
| (管轄することになる事業部から)「あの会社を買収したのか!」 |
| 「統合より今期の数字!」 |
| 「結局,文化が違うんですよ」 |
| 第3章:買い手へのメッセージ |
付録 | ワークシート集 |
| 対象会社情報 |
| DCF法による企業価値の算定 |
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| 索引 |
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