経営学説史
経営学説史
著者:岸田 民樹/田中 政光
出版社:有斐閣
出版日:2009/07
Amazon商品の説明より
『経営学説史』
経営学はこれまで、組織とその中の人間、また組織とそれを取り巻く環境を、どのようなものとしてとらえ、それぞれがいかなる関係にあると考えてきたか。代表的な学説をひもときながら、4つの大きな枠組みの中に位置づけ、考え方の本質に迫る。
目次
| プロローグ 協働という行為の組織化に向けて |
| 協働という行為 |
| 組織化原理の探求 |
| 時代を反映する学説 |
| 学説の分類基準 |
| 本書を利用するにあたって |
第Ⅰ部 | 静態的構造学派 |
第1章 | 作業の合理化 |
1 | 科学的管理 |
| ●テーラー |
| テーラーとその時代 |
| テーラーの考え方 |
2 | 科学的管理の普及 |
| ●ガント,ギルブレス,エマーソン |
| テーラーの後継者たち |
| 動作研究とサーブリッグ |
| 鉄道業とライン・アンド・スタッフ組織 |
3 | アメリカ的大量生産システム |
| ●フォード |
| フォーディズム |
| フォード・システム |
第2章 | 古典的経営管理論と管理原則の導入 |
1 | 経営管理過程論 |
| ●ファヨール |
| 管理活動 |
| 管理過程 |
| 管理原則の導入 |
| ファヨールとテーラー |
2 | 経営管理職能と管理サイクル |
| 経営管理論の体系化 |
| 経営管理過程論 |
| 問題解決過程としての経営管理活動 |
3 | 管理原則 |
| ●ムーニー=ライリー |
| 5つの管理原則 |
| 管理原則の導入妥当性 |
| Column① 組織の編成原理―テーラーとファヨール |
第3章 | 合理性と官僚組織 |
1 | 官僚制の理論 |
| ●ウェーバー |
| 資本主義と官僚制 |
| 官僚制の特徴 |
2 | 官僚制と逆機能 |
| ●マートン,グルドナー,ブラウ |
| 人間の行為と規則 |
| 合理的モデルと自然体系モデル |
| 仲間集団 |
3 | 組織構造の実証研究 |
| ●アストン研究Ⅰ |
| 組織構造の次元 |
| 組織構造と組織プロセス |
| 官僚制と組織構造 |
| Column② 社会-技術システム論―エメリーとトリスト |
| 1.自立的作業集団 |
| 2.社会-技術システムとしての作業組織 |
| 3.オープン・システムとしての特性 |
第Ⅱ部 | 均衡学派 |
第4章 | 人間性の発見 |
1 | 社会的存在としての人間 |
| ●メイヨー |
| 意外な事実 |
| 集団の中の人間 |
| 感情の論理 |
2 | 自己実現を目指して成長する人間 |
| ●アージリス |
| 発達するパーソナリティ |
| 公式組織との不適合 |
| 職務拡大 |
3 | 動作づけではなく、動機づけを求める人間 |
| ●ハーズバーグ |
| KITA |
| 動機づけ/衛星理論 |
| 職務充実 |
4 | ワン・ベスト・ウェイからコンティンジェンシーへ |
| ●フィードラー |
| 2つの先行研究 |
| 苦手な同僚という因子 |
| 状況の好意性 |
第5章 | 協働体系としての組織 |
1 | 統合的統一体としての組織 |
| ●フォレット |
| 建設的対立 |
| 状況の法則 |
| 統合の原則 |
2 | 活動と諸力の体系としての組織 |
| ●バーナード |
| 必要とされた理論武装 |
| 必要にして十分な3要素 |
| 権限の受容 |
3 | 心理的環境を前提にした組織 |
| ●サイモン |
| 経営人 対 経済人 |
| 意思決定の前提としての心理的環境 |
| 「5つの組織変数」 |
4 | 連合体としての組織 |
| ●サイアート=マーチ |
| 現実からの乖離 |
| コンフリクトの擬似的な解決 |
| 不確実性の回避 |
| 問題志向の探索 |
| 組織学習 |
| Column③ 市場 対 組織―コースとウィリアムソン |
| 1.市場という大海の中の権限の島々 |
| 2.市場を利用するための費用 |
| 3.取引費用アプローチの戦略 |
第6章 | 認識された制度の役割 |
1 | 組織から制度へ |
| ●セルズニック |
| 適応反応の意図せざる結果 |
| 制度化 |
| ステーツマンへ |
2 | 正当性という制度の要求 |
| ●マイヤー=ローワン |
| 管理の実態 |
| 正当性の要求 |
| 分離,信頼そして誠実 |
3 | 制度の中で同型化する組織 |
| ●ディマジオ=パウエル |
| 同型化のエンジン |
| 同型的変化の3つのメカニズム |
| 同型化の予測 |
第Ⅲ部 | 適応的デザイン学派 |
第7章 | 技術と組織構造 |
1 | 生産技術と組織構造 |
| ●ウッドワード |
| 技術の定義と分類 |
| 技術のタイプと組織構造の関係 |
| 生産技術,組織構造,業績の関係 |
| 製造サイクルと職能部門間のパワー |
2 | 技術概念の拡張と組織分析の体系化 |
| ●ペロー |
| 技術概念の拡張 |
| 技術と組織構造 |
| 技術の二次元性 |
3 | 規模と組織構造 |
| ●アストン研究Ⅱ |
| 規模と管理者比率 |
| アストン研究 |
| 技術と規模 |
|
第8章 | 課業環境と組織プロセス |
1 | 組織と環境 |
| ●ローレンス=ローシュ |
| 課業環境の不確実性と分化 |
| 相互依存性と統合 |
2 | 多角化戦略と事業部制組織 |
| ●ローシュ=アレン |
| 課業環境とトップの組織選択 |
| 本社―事業部間の意思決定プロセス |
3 | 組織と個人 |
| ●ローシュ=モース |
| 適合と組織成員の有能感 |
| 組織の状況適合理論 |
第9章 | 課業と組織デザイン |
1 | 環境・技術と組織デザイン |
| ●トンプソン |
| 技術と相互依存性 |
| 課業環境と戦略 |
| 技術・課業環境と組織デザイン |
2 | 課業の不確実性と組織デザイン戦略 |
| ●ガルブレイス |
| 組織デザイン戦略 |
| 状況適合理論と組織の発展段階モデル |
| マトリックス組織 |
3 | 状況適合理論の評価 |
| Column④ 戦略論の展開 |
| 1.ポジショニング・アプローチ |
| 2.創発的アプローチ |
| 3.資源ベース・アプローチ |
| 4.戦略論の統合と戦略変化 |
第Ⅳ部 | 進化プロセス学派 |
第10章 | 問題解決を超えて |
1 | 主観的に構成されている問題への対応 |
| ●エイコフ |
| 客観的な問題という仮説 |
| メス |
| 時の検証 |
2 | 優れたトップは決定をしないという理論 |
| ●ラップ |
| 計画を表明しないトップ |
| そのロジック |
| マドリング・スルー的行動 |
3 | マネジャーの職務 |
| ●ミンツバーグⅠ |
| 4つの伝承 |
| その現実 |
| ゲシュタルトとしてのマネジャーの職務 |
4 | 行為の準拠枠 |
| ●シルヴァーマン |
| 問題の所在 |
| 社会の中の人間 |
| 人間性という署名 |
第11章 | 組織の進化理論 |
1 | ゴミ箱モデル |
| ●コーエン=マーチ=オルセン |
| 目的の先与性という仮定 |
| ゴミ箱プロセス |
| 構造的規制 |
2 | 組織学習 |
| ●アージリス=ショーン |
| 要求される自問力 |
| 「学習することを学習する」 |
| 弁証法的組織化 |
3 | 多義性処理の組織化理論 |
| ●ワイク |
| 多義性の処理 |
| 淘汰プロセスとしての組織化 |
| 柔軟性と安定性 |
4 | 自己組織化する組織 |
| ●モルガン |
| 機械論的組織化の限界 |
| ホログラフィの原理 |
| 自己組織化の原則 |
| Column⑤ 構成されたものとしての環境理論―ワイク,シュッツ |
| 1.資源空間としての客観的環境 |
| 2.構成された環境 |
| 3.日常生活の自然的な態度 |
第12章 | 創発する戦略行動 |
1 | 分割されたインクリメンタリズム |
| ●リンドブロム |
| 福音書的アプローチ |
| 分割されたインクリメンタリズム |
| 相互調整 |
2 | 創発的戦略 |
| ●ミンツバーグⅡ |
| 策定された戦略 |
| 創発的戦略 |
| 雨傘 |
3 | ロジカル・インクリメンタリズム |
| ●クイン |
| 突発的なできごと |
| ロジカル・インクリメンタリズム |
| 調整主体 |
4 | 戦略行動の相互作用モデル |
| ●バーゲルマン |
| 戦略の原動力 |
| 相互作用モデル |
| 戦略行動と企業コンテクスト,戦略コンセプトの相互作用 |
| Column⑥ 決定の合理性から行為の合理性へ―ブランソン |
| 1.意思決定パースペクティブ |
| 2.行為における合理性 |
| 3.複雑性削減手段としてのイデオロギー |
| エピローグ 経営学説の枠組み |
| 人間・組織・環境 |
| 合理的モデルと自然体系モデル |
| クローズド・システム・アプローチとオープン・システム・アプローチ |
| 経営学説の分類 |
| 4つのモデルと因果関係 |
| モデルの統合 |
| 結語 |
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| 索引 |
| 事項索引 |
| 人名・組織名索引 |
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