経済古典は役に立つ
経済古典は役に立つ
著者:竹中平蔵
出版社:光文社
出版日:2010/11/17
Amazon商品の説明より
『経済古典は役に立つ』
『国富論』も『資本論』も、そういうことだったのか! スミス、ケインズらの今日的意味を考え、
彼らから問題解決力を学ぶ。政策を知る著者ならではの、超実践的ブックガイド
世界経済が混迷するいま、経済システムや政策の意義を深く理解する必要性が高まっている。スミス、ケインズ、シュムペーターなどの経済理論を取り上げ、狭義の学問としてではなく、経済の本質を見る目と、困難な問題を解決する基本力を高めることに焦点をあて、「経済古典」の今日的意義を考える。小泉内閣で構造改革を手がけた著者が、現代の経済や政策のあり方に結びつけて分かり易く「経済古典」を解説する。
目次
| はじめに |
第1章 | アダム・スミスが見た「見えざる手」 |
| 自由と不安と経済学/社会秩序と「見えざる手」の力/市場システムとそれ以前の社会/変革と革新に対する恐怖/スミスの時代の明るい側面/社会秩序の乱れを解決できるのか/『リバイアサン』とアダム・スミス/財政難とアメリカ植民地独立論/重商主義批判の展開/アダム・スミスの生涯/一風変わった人物像/啓蒙思想家デイヴィッド・ヒューム/大蔵大臣チャールズ・タウンゼント/富の源泉は労働にある/労働の質を高めていくことが重要/分業による生産性向上と社会秩序維持/「蓄積の法則」と「人口の法則」/人間における利己心と道徳心の両立/「見えざる手」/重商主義批判/重農主義批判/アメリカ植民地の独立擁護/第1章のまとめ |
第2章 | マルサス、リカード、マルクスの悲観的世界観 |
| 楽観的な世界観への異論/ロバート・マルサスの『人口論』/経済学は陰鬱な科学/リカードとマルサス/穀物法論争とリカード/リカードの貢献/マルクスと弁証法的唯物論/労働の価値と余剰価値/資本の有機的構成の高度化と利潤率低下/資本主義崩壊必然論/資本主義の悲観シナリオは実現しなかった/マルサスの人口論のようにならなかった理由/リカードの悲観が実現しなかった理由/マルクスの予言も外れた/第2章のまとめ |
第3章 | ケインズが説いた「異論」 |
| 経済学者はみなモデレート・ケインジアン/ケインズが登場する20世紀初頭/「暗黒の木曜日」と「悲劇の火曜日」/大恐慌を説明できない経済学/エリート中のエリート/ブルームズベリー・グループとハーベイロードの前提/ヴェルサイユ条約に反対して辞任/リアリストとしてのケインズ/経済学者の在り方/有効需要の理論/有効需要の原理/ケインズ理論の要約/消費はどう決まるのか/投資はどのように決まるのか/流動性選好理論/総需要管理政策/ケインズが見落としたもの/ほとんど採用されなかったケインズ政策/マンデル・フレミング効果/「重要なのは思想である」/ケインズの美人投票/経済学の巨人たち/第3章のまとめ |
第4章 | シュムペーターの「創造的破壊」 |
| ケインズとシュムペーター/ケインズの描いたバラ色の未来像/悲運の経済学者シュムペーター/ウィーン大学に入学/限界革命とシュムペーター/襲いかかる不幸/興味深いエピソード/「不況なくして経済発展なし」/「動態的」経済の理論/「結合」と「新結合」/イノベーションと創造的破壊/イノベーションの動機と企業者の資質/銀行家の役割/リスクの最後の担い手は銀行家/中山素平と池田成彬は日本のフィナンシェ/景気循環のプロセス/三つの景気循環の波/資本主義の未来と社会主義/資本主義の未来と日本/「創造的破壊」と構造改革/第4章のまとめ |
第5章 | ハイエク、フリードマンが考えた「自由な経済」 |
| ケインズ経済学への異論/What's the problem?/ハイエクのケインズ批判/「理性の限界を知れ、人間の限界を知れ」/ハイエクと共産主義・全体主義/集産主義の危険/「集産主義」は隷属への道/集産主義は自由を奪って悲惨な結果をもたらす/真の自由主義に中庸の道はない/計画化は逆方向に作用する/社会主義は計算メカニズムとしては機能しない/ハイエクのケインズ『一般理論』批判/ハイエクに学ぶことの意味/シカゴ学派の総帥フリードマン/急進的自由主義者フリードマン/フリードマンという人物/スタグフレーションのメカニズム/フィリップ曲線と自然失業率/教育バウチャーとは/私的財としての教育と公的財としての教育/「負の所得税」/大恐慌と金融政策の失敗/大量失業は政府の経済運営の失敗が原因/「kパーセントルール」の提案/ブキャナンの公共選択論/『赤字財政の政治経済学』の議論/第5章のまとめ |
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| おわりに |
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