フェラーリと鉄瓶
一本の線から生まれる「価値あるものづくり」
フェラーリと鉄瓶
著者:奥山 清行
出版社:PHP研究所
出版日:2007/03
Amazon商品の説明より
フェラーリと鉄瓶 一本の線から生まれる「価値あるものづくり」
フェラーリのデザイナーが初めて語る、デザインの要諦、ものづくりの秘訣とは......?
著者の奥山清行氏は、フェラーリのデザインを担当するカロッツェリア(イタリアにおけるデザイン工房)であるピニンファリーナ社で、デザインの総責任者であるデザイン・ディレクターを務めた人物である。著者はこれまで、「エンツォ・フェラーリ」や「マセラティ・クアトロポルテ」などの超・高級車をはじめ、クルマ以外にも家具などのインテリアやロボット、都市計画でもデザインを行うなど、幅広いジャンルで活躍してきた。
その著者が2006年、ピニンファリーナ社を退職し、自分の事務所を立ち上げたのを機に、自らの経歴と海外、特にイタリアの文化とものづくりに触れながら、日本のデザインとものづくりについて語ったのが本書である。
世界中からその才能を求められる日本人デザイナーが、自身の考えるデザインの在り方を通して、「最高の価値」を生み出す方法を語る。
目次
| はじめに |
第1章 | カーデザインで諸国を遍歴 |
| 子供のころからクルマ好き |
| 好きなことだから努力できる |
| 草食動物と肉食動物 |
| デザイン・ディレクター就任の舞台裏 |
| 言語と考え方の関係 |
| 会議の方法にもお国柄が出る |
| 「審査員」も仕事のうち |
| ピニンファリーナを辞めたこと |
第2章 | 日本人の知らないイタリア |
| あきらめの国、イタリア |
| イタリアの自動車泥棒 |
| 「いい加減」は当たり前 |
| イタリア流変革術 |
| イタリアは中小企業の国 |
| 高貴な血筋への憧れ |
| ファッションブランドの意味 |
| 地味でも小じゃれている男性ファッション |
| イタリア人はイタリア料理しか食べない |
| コーヒーとワインの飲み方 |
| 友だちネットワークの国 |
| イタリア男はマザコン |
| イタリア人の見栄の張り方 |
| 妙なところが似ているイタリアと日本 |
第3章 | イタリアのものづくりに学ぶ |
| デザインの国・イタリアの実情 |
| イタリア人は手先が器用 |
| 素材を大切にするものづくり |
| 意外に働くイタリア人 |
| クリエイティブな職人たち |
| 忙しい人にどんどん仕事が回る |
| 華やかな地方都市文化 |
| イタリアのデザインが素晴らしい理由 |
|
第4章 | コミュニケーションとしてのデザイン |
| デザイナーという仕事 |
| カーデザイナーの役割 |
| プレゼンテーションも大事な仕事 |
| なぜ美しいデザインが必要なのか |
| 「一枚の絵」がクルマになる |
| シンプルに作ることの難しさ |
| バリュエーションを出す |
| 作り手たちのメッセージ |
| 自動車メーカーのコアはどこにあるか |
| 「デザインのためのデザイン」はむなしい |
| アルミホイールメーカーが示すもの |
| デザインとコミュニケーション |
第5章 | なぜフェラーリは高くても売れるのか |
| フェラーリという自動車メーカー |
| 少量生産と大量生産の違い |
| 開発リスクゼロの生産方式 |
| ブランドが可能にするビジネスモデル |
第6章 | クリエイティブであり続けるために |
| 「変化の時代」に求められるもの |
| 管理職失格 |
| 「作家性」の時代から「普遍性」の時代へ |
| アイデアを出すための道具 |
| アイデアを出し続ける方法 |
| 「クリエイティブクラス」が成功を左右する |
| 障害をどう乗り越えるか |
| 日本人には「自分」がない |
第7章 | カロッツェリア的ものづくりへの挑戦 |
| かつては日本にも職人文化があった |
| 切り捨ての文化が失われた |
| メイド・イン山形 |
| 山形カロッツェリア研究会 |
| ペレットストーブが暖める「豊かさ」 |
| 山形の職人さんたち |
| 「山形工房」の収穫 |
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| おわりに ―フェラーリと鉄瓶― |
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