「つながり」を突き止めろ
入門!ネットワーク・サイエンス
「つながり」を突き止めろ
著者:安田 雪
出版社:光文社
出版日:2010/10/15
Amazon商品の説明より
「つながり」を突き止めろ 入門!ネットワーク・サイエンス
「つながり」を制す者、組織を制す
ビジネス、感染症、犯罪捜査......多様な分野で
応用される最新研究の「怖さ」と「魅力」。
著者からのコメント
私がここで語るネットワークは、性的接触、SNS、業務メール送受信関係、情報伝達実験など、とりあえず人間を主体としたものに限定しているが、それでも「いったいこれは何の学問なんだ」と思われるかもしれない。企業でも産業でも国家でも、データさえあれば、それこそ疾病、自殺、天下り、何だってネットワークとして分析してみせる。
(中略)
ネットワーク社会に生きるわれわれが、社会のさまざまな関係構造にどのように対峙し、関係情報に振り回されることなくそれを活用し、ネットワークを局所ながらもより良い形につなぎかえられるのかを、科学的に考えていきたい。
(本文より)
目次
| はじめに――ネットワークの怖さと魅力 |
第1章 | 対ゲリラ戦略と米軍マニュアル |
| 「点と線」/関係探索とういう武器/友人・知人をみれば、その人がわかる/同時多発テロ事件 実行犯19人の2ステップ連鎖/恋人のケータイをのぞくかどうか/女の友情は価値が低いのか?/人間関係の地平線―ここに地終わり、海始まる/ネットワーク・サイエンスへ |
第2章 | 電子メールから浮かび上がる業務遂行ネットワーク |
| 電子的記録は宝かゴミか/1000万円の席替え/CEOが蚊帳の外―エンロン事件/紫式部が使う助動詞/高業績はポジティブな言葉から/信頼関係は「お願いします」と「ありがとう」/ブレークスルーは「対表現」/社内の依頼・感謝・遊びの分布/レントゲンか原爆か/つながりは組織図ではなく、現場にある/メールログの組織管理は違法か/関係調査の倫理的課題/プライバシーへの対処/ノイズは決して除去できない |
第3章 | SNSの人脈連鎖 |
| 関係の全体像を追え/定義のない友人関係/mixi―「井戸端会議」に対する需要/良質なコミュニケーションを支えるしくみ/大流行のスケールフリー/イケメンの好循環/SNSもスケールフリー/メモリが欲しい―Y女史への誄文/連鎖をたどれば9割がつながる/友達の友達が友達の確率/黒幕は誰だ/関心が広げる友人連鎖/SNSの関係特性/統計物理学者の侵略 |
第4章 | 広告作品「カレシの元カノの元カレを、知っていますか」 |
| 『運命の瞬間―そしてエイズは蔓延した』/恋人の恋人をさかのぼる/優先的近傍選択―交際相手は近場の美女から/恋人連鎖の数え方/交際相手の選択範囲/5人とつけあえば、連鎖は数千人へ |
第5章 | 知人の連鎖と新型インフルエンザつながり |
| 有名人探索ゲーム/私のエルドシュ・ナンバー/新型インフルエンザまであと何ステップ/人々の交流こそが蔓延のインフラ/新型インフル感染パーティ |
第6章 | 弱い絆の強さと弱さ |
| 過小推定か過大推定か/「私に近い6人の他人」と「どこでもドア」/何が連鎖と感染を止めるのか/人的要因と構造的要因/同時決定的SW実験/希薄な人間関係とシケプリ?/短い距離なら大丈夫/人づての話はなぜ伝わらないのか/弱い紐帯の弱さ―先がみえない!/情報の集まる人、情報を届ける人/ブリッジと弱い紐帯の違い/たちはだかるマジックナンバー6 |
終章 | “入る”を制する |
| 片付けられない人/文理融合の学際研究へ/欲しがる人にモノは集まる/幸福は人や物にではなく/最後の、そしてGoogle最強のメッセージ―「入りを制す」 |
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| 参照文献 |
| あとがき――橋を燃やす |
| 索引 |
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