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戦略PR

空気をつくる。世論で売る。

戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書 94) (アスキー新書) (アスキー新書)
戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書 94) (アスキー新書) (アスキー新書)
著者:本田 哲也
出版社:アスキー・メディアワークス
出版日:2009-01-13

内容

同じ商品カテゴリーなのに、なぜ「売れるもの」と「売れないもの」が生まれるのか?―それは「商品力」や「宣伝力」の問題ではありません。その商品が売れるための「空気」ができているかどうか、なのです。商品を売るためにつくり出したい空気=「カジュアル世論」をつくり、売り上げにつなげる「戦略PR」の手法を解説します。

読書メモ

ヒットの裏に戦略PR

消費者が1日に受け取る情報が12年前の637倍!になり、無関心で疑い深い消費者がどんどん増えていく。確かに、これ実感としてある。 こんな中で自社の商品を買ってもらうには"的確にそして魅力的に"情報を消費者へつなぐ方法を再構築することが必要ですね。本書では戦略PRを活用したコミュニケーションの実例と実践方法(ステップなど)が丁寧に解説されており、戦略的にPRを展開すれば、消費者とちゃんとコミュニケーションできるということを納得させられる一冊。

日本ではPRとういう仕事はあまり認知されていない印象を受けます。本書でも日本はPR後進国であると紹介されていますが、マーケティングにおいてPRの役割はますます重要になってくると感じます。今までの広告頼みのやり方をPRとの組み合わせによる方法にシフトすることによって新しい可能性が開けるのではないでしょうか。
使っていない武器がまだあったのですね!活用しましょう!

ちなみに本書の最後に『明日の広告』の著者である佐藤尚之氏との対談があり、PR・広告の今後の方向性について考えさせられるお話です。

目次

はじめに
第1章「空気」でモノが売れる時代がやって来た 情報洪水と疑い深い消費者の登場
僕らを悩ませるふたつのハードル―「量のハードル」と「質のハードル」
『明日の広告』のおさらい―「ネットの出現+情報洪水+成熟市場」と「疑い深い消費者」
今、ひろがりつつある「格差」って?
「空気が読めない」が流行語になる日本
「空気」とは人々が暗黙のうちに共有する情報の集合体
ビリーの背後に「空気」あり!?
なぜ、「空気」があったほうがモノが売れるのか
「空気」をつくるパワー=「カジュアル世論」形成が成否を分ける時代
「カジュアル世論」=あなたの商品を売るためにつくり出したい「空気」
第2章カジュアル世論が消費者を動かす 永谷園『「冷え知らず」さんの生姜シリーズ』の成功例
そもそも「世論」って――世論は社会的な皮膚!?
カジュアル世論の果たす役割――消費者に「気づき」を与えて、「買う理由」を生み出す
永谷園『「冷え 知らず」さんの生姜シリーズ』
「生姜ブーム」の種をまき、新聞報道から火をつける
ウェブサイトを震源地にクチコミ効果を発生させる
生姜ブームをもっと深める 消費者の関与度を高めて「空気」をつくる
「“しょうがの知恵”プロジェクト」の本格スタート 永谷園の「生姜宣言」へ
カジュアル世論形成、それは「空気づくり」でもあり「土壌づくり」でもある
カジュアル世論をつくる3つの要素――「おおやけ」 「ばったり」「おすみつき」
「おおやけ」とは? 「オトナになった日本人」を引きつける公共性の要素
「ばったり」とは? 「情報洪水の中での貴重な出会い」を演出する偶然性の要素
「おすみつき」とは? 「ホンモノ志向+自分だけのスタイル」を満足させる信頼性の要素
カジュアル世論をつくる方法論――知られざる「戦略PR」の手法
第3章PRがカジュアル世論を生み出す オバマも使った戦略PRという技術
そもそもPRって?
PRの歴史はアメリカの政治から始まった
オバマを勝利に導いたPR
PRと広告との違いとは?
PRと広告の違いなんて消えていく?
日本はPR後進国
「戦略PR」とは
第4章カジュアル世論のつくりかた 「空気」を生み出す戦略PRのノウハウ
カジュアル世論をつくる戦略PR その1・テーマ設定
カジュアル世論をつくる戦略PR その2・チャネル設計
「おおやけ」感を生み出すマスコミ
「ばったり」感を生み出すクチコミ
おすみつき」感を生み出すインフルエンサー
大きなテーマと3つのチャネルのシナジーが、カジュアル世論をつくる
第5章時代の変化がPRを主役にする 戦略PRが注目されるまでの10年
戦略PR今昔物語/1999年、まだ「PR」は広く知られていなかった
ネットバブルの出現で急増したPRのニーズ
戦略PRがすでに「当たり前」だったアメリカ
日本でも始まった戦略PRのきざし
戦略PRの知名度が上がるきっかけとなった、2003年の衆議院選挙
ウェブ2・0時代の到来 ネットとPRがいよいよ融合する
ネットとリアルの間で迷走した、新会社の構想
新しい時代の「戦略PR」へ
そして今、戦略PRはますます重要に
第6章つくった「空気」を活かすには コミュニケーションデザインとカジュアル世論
広告は消費者へのラブレター『明日の広告』より
ラブレターを渡す前に―「空気」でパワーアップする広告というラブレター
カジュアル世論だけでモノは売れない―つくった「空気」を活かす
あなたが「その気」になるには?―「I」が初めに必要な消費者行動
コミュニケーションデザイン時代の幕開け
カジュアル世論と広告 ニーズを掘り起こすPRと、解決策を訴求する広告
「花粉症時期の部屋干し習慣の定着」を狙った、洗濯洗剤の事例
カジュアル世論と店頭プロモーション 「リマインド機能」で消費者の背中を押す
「漢字力低下」という空気を、店頭でも活用する 「漢検DS」の成功例
カジュアル世論と営業 ダイレクトセールスにも活かせる、PRの発想
カジュアル世論の「効果」を把握する
働く現代女性の関心事、「効率的な美容」をテーマに、パナソニックの美容家電
デザインするのは世の中そのものの時代へ
終章戦略PRの奥は深い
戦略PRを実践する
失敗するのはどんなときか
PRというキャリアの可能性
戦略PRプランナーからコミュニケーション・デザイナーへ
PRは社会のムードメーカー
対談戦略PRの明日はどっちだ!? 佐藤尚之×本田哲也
おわりに

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