フレームワークを使う。抜け・漏れチェックや共通言語化など、とにかく使って慣れる、そして自分なりの使いこなしができるようになれば個人でもチームでも仕事のスピード・質がとてつもなく高まります。まずは実践あるのみですね。
考え方のヒント第三弾。マーケティング教室的Blog記事。以前の内容を参照すると特に前半が理解しやすいです。
前回は、一度制約条件を外して過激にradicalに思考を飛ばすよう勧めた。しかし、そこから収束させることも記したが、その収束のさせ方に今日はスポットを当てたい。
マーケティングやロジカルシンキングを学ぶ時、やはり最初に引っかかるのが「フレームワーク」のようだ。
自分の思考を”型”にはめていくのは、ある意味かったるい。「要するにさぁ、こういうコトが言いたいわけよ!」と結論を急ぎたくなる。
しかし、自分の日頃の考え方や経験を一度、既存のフレームに落としてみることで「モレ・ヌケ・ダブリ」などを発見できるという効用は大きい。
また、フレームワークなしで考えているより、実際には思考が行きつ戻りつしない分だけ慣れてしまえばスピーディーに進めることもできる。
慣れてくればこっちのもの。最初は一通りのフレームワークを駆使して分析なり、プランの検討を行うことになるが、そのうち自分なりの得意なフレームワークが見つかり、それでカバーできる範囲は広がってくるはずだ。
例えば、マーケティングのフレームワークでは外部環境のマクロは「PEST分析」、ミクロは「3C分析」となるが、そので一気に解決してしまう手練れもいる。3Cのcustomerを「市場環境&顧客ニーズの洗い出し」として捉え、PESTを包含してしまう。また、company(自社)の中で、一気に自社が狙うべきsegment・targetとそれに対するpositioningを考え、さらに実際の打ち手である4P(product・price・ place・promotion)の有り様まで固めてしまうというのだ。
まぁ、あまり慣れないうちに先を急ぐと「モレ・ヌケ・ダブリ」の原因になるのであまりお勧めはしないが、いずれにしろ自分なりの使いこなしができるようになることが重要なのだ。
さて、それらのフレームワークに慣れてくると、様々な「フレームワーク思考」ができるようになってくる。
例えば、誰でも知っている「5W1H」だって、単なる報告のための項目を表しているのではなく、立派な問題解決のフレームワークだということが分かる。
但し、単に5W1Hの項目を羅列するのではあまり効果的ではない。構造的に考えることが重要なのだ。
「問題を解決する」。というとき、こんな構造を5W1Hで作ってみてはどうだろうか。(図を参照)
問題をまずは明確化する。論理思考で言うところの「issueの明確化」である。
そのために、「What(何が)」「Why(なぜ)」・・・問題で・・・「Where(どこで起きているのか)」・・・を明らかにする。
そして、そのままissueをずらさず、「Who(誰が)」「When(いつ・いつまでに)」「How(どうやって)」・・・解決するのか、を検討していく。
問題の解決は、この5W1Hの項目が全て整わなくてはなされないことが構造化すればよく分かる。相互に関連しており、その相互関係を踏まえた上で、全てを検討しなくてはならないことが例えば複数人で話す場合でも共通認識できるのだ。
実は既存のフレームワークだけでなく、このBlogには金森のオリジナルや、あまり知られていないフレームワークが多数記載してある。
ある程度、フレームワーク思考ができるようになったら、オリジナルを考案したり、先の5W1Hのような当たり前な考えを構造化したりするのも有効なのだ。
・・・ということで、今回の教室はオシマイ。