| 本書の刊行に寄せて──デービッド・A・アーカー |
| プロローグ なぜ今、ブランディングなのか |
1 | 背景 マーケティングの根幹を揺るがす激変が起きている |
| 社会全体の構造変化をもたらす「大きなうねり」 |
| 生活者へのパワーバランス・シフトと巨大なソーシャルパワーの台頭 |
| ソーシャルエコノミー、1兆ドル規模のインパクト |
| 企業のビジネスの価値創造を劇的に変えるイノベーション |
2 | 本書の目的 生活者主導の時代の「ブランディング」を再定義する |
| 従来型のブランド・コントロールはかつてない危機に直面している |
| ブランドは、顧客との「価値共創」を駆動するエンジンである |
| ビジネスモデルを拡張するコミュニティ・プラットフォーム |
3 | 本書の構成 新しい顧客像からブランドコミュニティ戦略の実践まで |
第1章 | 新しい顧客像とマーケティングの新潮流 |
1 | ブランドの発信者、協力者としての生活者と共創する |
| 生活者の会話が「活きたブランド」を生み出す |
| 情報の消費から発信へ──情報関与度による生活者セグメント |
| 「私たちが主役のメディア」では、関心事に寄り添う必要がある |
| 「顧客と共に創造する」ことが重要なキーワード |
| ユーザーをマーケティング・プロセスに巻き込む「フリーミアム」 |
2 | デジタル・ソーシャル化が加速する新たな消費スタイル |
| モバイル化で加速するO2Oと「リアルタイム消費」 |
| 消費行為を通じて、つながり欲求を満たす「コラボ消費」 |
| 関心テーマによる連鎖消費を生み出す「インタレストグラフ」 |
| 人を介した発見・共有を重視する「ソーシャルディスカバリー」 |
| メッセージの共有から、「リアルタイム行動・体験」の共有へ |
3 | 活用領域がますます拡がるソーシャルリスニング |
| 生活者が自発的に語る声から新たな「問い」を探す |
| ソーシャルリスニングでトレンド変化の潮目を知る |
| 定点観測ではつかめないリアルタイムの「変化」をつかむ |
| 共有されやすいブランド体験やストーリーが決め手 |
| 企業のマーケティング・プロセスに急速に浸透 |
第2章 | 「動詞のブランディング」:ブランドコミュニティを成功に導くための新たな概念 |
1 | 先進企業が取り組む「顧客主語」のブランディング |
| ブランド情報の「ストック」だけでなく、「フロー」をマネジメントする |
| 見えない資産価値が可視化されるようになった |
| ブランド価値創造の主体は「モノ」から「コト」、そして「ヒト」へ |
| 顧客に情報発信を委ねる、コカ・コーラの「リキッド&リンクト」戦略 |
| ユーザーコミュニティを進化させるナイキのブランド戦略 |
| ファッション・コミュニティからフィードバック・サイクルを生み出すユニクロ |
2 | イメージ変化から行動変化をもたらす「動詞のブランディング」 |
| ブランド価値の創造基盤としてのコミュニティ・プラットフォーム |
| 時代は「形容詞のブランディング」から「動詞のブランディング」へ |
| 地域コミュニティの求心力を顕在化させた九州新幹線キャンペーン |
| 社会的な課題解決支援によってブランド価値を高めたダヴ |
| 生活者の共感を得て、行動を促す「共有価値」を再構築する |
第3章 | ブランドのあるべき姿を顧客と共有、共創するための基本戦略 |
1 | ブランドの目指す姿と、コミュニティがつながるアクションを開発する |
| 企業主語から顧客主語への転換──ビジョンと共有価値を設計する |
| ブランド・アイデンティティとブランド・コネクションの全体設計 |
2 | 共有価値(シェアードバリュー)の発見の仕方、創り方 |
| 共有価値が満たすべき3つの要素とは? |
| 共有価値を発見・創造するアプローチ、4つの視点 |
| 《視点1》 ブランドに関わりをもつ「ファン」や「クリエイター層」に着目する |
| 《視点2》 「製品」から離れて、ユーザーの生活行為・行動を発想する |
| 《視点3》 ブランドと関わるアウター(外部)コミュニティを見つけ出す |
| 《視点4》 カテゴリーを超えた企業・ブランドと顧客の関係テーマを見いだす |
第4章 | 顧客とつながり、共創を生み出すコミュニティ・プラットフォーム戦略 |
1 | 共創型サービスシステムとプラットフォームの構築 |
| ユーザーとのコラボレーションで価値を創造する |
| ソーシャルビジネスの視点でカテゴリー・イノベーションの機会を生み出す |
| 共有価値を最大化するプラットフォーム戦略、3つのレイヤー |
| メーカーも、顧客と直接つながるプラットフォーム戦略に収益拡大の商機がある |
2 | コミュニティ・プラットフォーム戦略のポイント |
| 《POINT1》 リアルとオンラインのコミュニティを結びつける戦略設計 |
| 《POINT2》 プラットフォームのユーザー特性を踏まえた活用のあり方を検討 |
| 《POINT3》 マーケティング目的に合わせたコミュニティ・タイプの選択 |
| 《POINT4》 コミュニティ・プラットフォーム設計に欠かせない5つの構成要素 |
| 《POINT5》 コミュニティへの継続的な参加を促すモチベーションの設計 |
| 《POINT6》 価値共有とフィードバック・サイクルの設計 |
第5章 | 顧客とのコミュニケーションを革新するコネクション・プランニング |
1 | コミュニケーション・プランニングの枠組みの変化を捉える |
| 生活者とのコミュニケーションの枠組みを変える4つの着眼点 |
| 《着眼点1》 キャンペーンからの誘導による時間軸での関係づくり |
| 《着眼点2》 メディア接触から生活者視点でのコンタクトポイント構築へ |
| 《着眼点3》 メディアを超えたコンテンツ開発と情報コンテクストの設計 |
| 《着眼点4》 モノログからダイアログへの話法の転換 |
2 | 「動詞型」ブランド戦略を実現するコネクション・プランニングのサイクル |
| コミュニケーション・プランニングから、コネクション・プランニングへ |
| 価値共創を実現するコネクション・プランニングのステップ |
| 《STEP1》 ターゲットとのコネクションテーマ/アクションの目標設定 |
| 《STEP2》 共感・話題を生み出す情報コンテクスト設計とコンテンツ開発 |
| 《STEP3》 行動を促す、コンタクトポイント設計とプラットフォーム施策 |
| 《STEP4》 継続対話や支援を通じてファンやサポーターを創り出す |
| 《STEP5》 ユーザーの情報共有やコラボレーションを動機づけ、支援する |
| 《STEP6》 「フィードバックと承認/アウトプット」を通じたサポーター化と推奨の促進 |
| 求められる企業全体のマーケティング・プロセス革新と、エージェンシーの役割変化 |
第6章 | ブランドコミュニティの基盤を強化・拡張するインターナル・ブランディング |
1 | 社内と社外の垣根を越えて、ブランド価値の共創に取り組む時代 |
| 従業員を強力なブランド・サポーターとして位置づける |
| リアルなブランドの人格像が共感と絆を生み出す |
| なぜブランド主導の社内変革がうまくいかないのか |
2 | 「動詞型インターナル・ブランディング」の実践、7つのアプローチ |
| 《実践1》 明確なビジョンと共有価値を示し、求心力を生み出す |
| 《実践2》 インナーコミュニティとの本質的な対話を通じて、変革を具体化する |
| 《実践3》 ブランドのアクションを喚起する行動指針を策定する |
| 《実践4》 外部からの期待を通じてモチベーションを活性化する |
| 《実践5》 共有価値を生み出す、シンボリックなプロジェクトを展開する |
| 《実践6》 「人」のモチベーション・マネジメントの仕組みと仕掛けを設計する |
| 《実践7》 コラボレーション・プラットフォームを構築・拡大する |
| 日本企業にとっての動詞型インターナル・ブランディング |
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| 終わりに |
| 本文注釈(引用元・参考資料) |
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