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ソクラテスはネットの「無料」に抗議する
ソクラテスはネットの「無料」に抗議する
著者:ルディー 和子
出版社:日本経済新聞出版社
出版日:2013/2/16
Amazon商品の説明より
『ソクラテスはネットの「無料」に抗議する』
書き言葉が知性を衰えさせる、「フリー」が贈与の法則を破壊する…。古代ギリシアの哲人なら、ネット社会・ビジネスをどう見るのか。広汎な知見から、現代人が抱える歪みや危うさを考える知的読み物。
目次
第1章 | 文字が人間の頭を悪くする |
| ソクラテスはiPadを見ても驚かない |
| 「書き言葉が話し言葉にとって代われば、若者たちの頭が悪くなる」 |
| 古代ギリシアにおける秀才と凡才の判断材料 |
| 「物忘れ」を恐れたソクラテス |
| なぜ魂を揺さぶる話術が大切だったのか |
| 中毒になるほど裁判に熱中したアテナイの人々 |
| 2500年たっても解けない「法廷のパラドックス」 |
| グーグルは「怠け者」が利用するメディア |
| 文字を使うようになって、脳はどう変化したのか |
| 文章を読むということは自分自身に話しかけるということ |
| 本を黙読できるようになるまで1500年かかった |
| 識字率が上がると他人の顔をわすれやすくなる |
| デジタル時代には顔の認識率はもっと低下する |
第2章 | ソクラテスが「無料」に抗議する理由 |
| ソクラテスが犯した大きなタブー |
| 「無料」が嫌いだった古代ギリシア人 |
| 古代から現代につづく「贈与の法則」 |
| 「いいね!」は現代社会の恩返しの仕組み |
| なぜ日本にだけホワイトデーがあるのか |
| 人間の本能的性向は「恩返し」よりも「仕返し」 |
| チンパンジーもホメロスも知っている返礼のルール |
| ギフト交換すれば友人になれる |
| 市場経済の源流は贈り物の交換にある |
| 美少年でなくとも無料サービスを提供したソクラテス |
| ソクラテス以上の賢者はいなかったのか |
| あてにならないデルフォイの神託 |
| 富山の薬売りのビジネスモデルも贈与のシステム |
第3章 | 21世紀と20世紀の「フリー」は本当に違うか |
| 優れた戦略家は狡猾なウソつきである |
| ネット上での「無料」のウソ |
| タダより高いものはないし、無料のランチもありはしない |
| ウィキペディアへの寄稿は「神への贈与」と同じ |
| なぜ人間は寄附やボランティア活動をするのか |
| 神様に10分の1を捧げる「算数」は世界に共通 |
| 寄附活動から生まれた累進課税 |
| 人間の脳が大きくなり、知能が高くなったのはなぜか |
第4章 | フェイスブックは贈与の法則を破ったのか |
| 不正に対する報復は「正義」なのか |
| 「無料サービスは使うが、個人データは提供しない」の論理矛盾 |
| 無料サービスとの個人データのやり取りは、贈与か売買取引か |
| 消費者は自分のデータで返礼をしている |
| プライバシー問題を非難する消費者はずうずうしいが・・・ |
| プライバシー規約を読むのにかかる時間は年間244時間 |
| 私の個人データにはどれだけの価値があるのか |
| 自分のデータを保管するヴァーチャル金庫 |
| 個人データは永遠に生きつづける |
| データの秘密の生涯 |
| マオリ族のハウ(霊)と「お返しの義務」の関係 |
| 呪われた宝石、戦国時代の名茶器、そして上司のご馳走 |
| 個人データにもあなたのハウが宿る |
第5章 | 人間はなぜ言葉にだまされるのか |
| 上手なウソをつかなかったソクラテス |
| 人間は生まれつきウソをつくようにできている |
| ソーシャルメディアの詐欺師と世界最古の詐欺師は手法が同じ |
| 2700年後にわかった神のお告げの真相 |
| 古代に頻発した保険金詐欺の仕組みと対策 |
| 詐欺師と呼ばれたソフィストたち |
| 理性の発達は真実の発見のためではなく、議論に勝つため |
| 近親相姦は「理性」だけで判断すれば悪ではない |
| 認知バイアスのせいで、だまし、だまされる |
| 「自分だけは大丈夫」と思う楽観主義バイアス |
| 人間の8割は楽観主義者、そして、楽観主義者は生存率が高い |
| 確証バイアスにとらわれる人ほど議論に強い |
| 詐欺師が利用するヒューリスティクスな選択 |
| なぜ、お金がない人ほど投資話にだまされるのか |
| なぜ、ソフィストたちは人間の心理が理解できたのか |
| 「まだ半分ある」を「もう半分しかない」に変える方法 |
| 感情の時代に理性を、理性の時代に感情を |
第6章 | 人間はデジタル社会に、デジタル社会は人間に適応できるのか |
| マルチタスク能力を信用しなかったアインシュタイン |
| 1つの作業を一気に片付けないと、1.5倍の時間がかかる |
| 電話番号の数字を3つに区切る必然性 |
| すべての国で新しい時代になるほどIQが高くなっている |
| ソクラテスがこだわった「記憶」は、ワーキングメモリーなのか |
| 脳は「新しい情報」の誘惑に抵抗できない |
| 仕事中のメールはドラッグよりも2倍もIQを下げる |
| メディアが脳に適応するのか、脳がメディアに適応するのか? |
| ソクラテスが選んだメディア |
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| 参考・引用文献 |
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