ビジョナリーであるということ
Amazon商品の説明より
『ビジョナリーであるということ』インド南部の古都、マドゥライ。伝説の女神ミナクシが見守るこの街に、故ピーター・ドラッカー、Googleのラリー・ペイジ、グラミン銀行創設者ムハマド・ユヌス、ビル・クリントン元大統領らが注目する“奇跡の組織"がある。その名は――「アラヴィンド」。
日本では残念ながらまだその名を知る人は少ないが、企業の先進事例を研究するハーバード・ビジネススクールで、アラヴィンドのケーススタディは1993年以来20年近くにわたって学生たちの必読教材になっていると聞けば、あなたも「いったいどんな組織なのだろう?」と興味が湧くはずだ。
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劇的な経済成長の途上にあるインド。だがその一方で、世界で3900万人といわれる失明者のうち30%近くがこの国に住むという悲しい現実がある。大多数が1日2ドル未満で暮らすこの国で、いまこの瞬間にも光を永遠に奪われている者がいるのだ。
失明は、家族から稼ぎ手を奪う。仕立て屋は針に糸を通せなくなり、農民は穀物の粒を選り分けることができず、大工の金づちは釘に当たらない。解決するにはあまりに大きい問題。にもかかわらず、それに敢然と立ち向かったひとりの人物がいる。ゴヴィンダッパ・ヴェンカタスワミー、通称ドクターV。「治せる失明をこの世から根絶する」という大きすぎるビジョンを掲げた彼とその一族の壮大な物語は、1976年、わずか11床の「アラヴィンド眼科病院」を設立したことから始まる。
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ドラッカーはじめ著名な経営のグルたちがアラヴィンドに注目する理由はいくつかある。たとえば――
・手術代が払えなければ無料でかまわない。
・寄付には頼らない。
・派手なマーケティングはいっさいしない。
・にもかかわらず、35年間で3200万人以上を治療、手術件数400万以上の実績。
・その技術力の高さから、ジョンズ・ホプキンスやハーバードなど世界屈指の医学校から研修医が集まる。
そう、アラヴィンドの存在は、社会的な使命を掲げる組織が、外部の資金に頼らず、赤字を出すこともなく、効率や規模、品質、範囲について妥協しなくても運営が成り立つという証なのだ。
数十年にわたり、数々の雑誌がアラヴィンドの成功を解説しようと試みてきた。そのほとんどがひとつの疑問の答えを探し求めている。「アラヴィンドは、専門的で高品質のサービスを無料で提供することをあきらめることなく、現在の規模と繁栄をどのように実現したのか」。本書はその答えを解き明かしていく。
「社会のためにやるべき仕事をする。収益はあとからついてくる」――これはドクターVの口癖。そんなものは現実離れした綺麗事だと片付けてしまう前に、本書のページをめくってほしい。数えきれない苦悩と、突きつけられる自分たちの限界にいらだち、それでも尽きることなき情熱を胸に、ひとつのビジョンを追いつづける“奇跡の組織"。彼らの軌跡の中に、舵取りの難しい現代を生きる私たちがいまこそ学ぶべき、組織本来の姿がある。
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