| はじめに |
第Ⅰ部 | 日本企業の近未来 成功と挫折のシナリオ |
第1章 | 二〇一五年のパーソナル領域 |
| 成功シナリオ:健康・医療やエコ領域などで日本企業が世界をリードする |
| 日本企業復活に貢献した新たな製品とサービス |
| 1 健康管理の手伝い |
| 2 コミュニケーションの手伝い |
| 3 家事や育児・介護の手伝い |
| 4 高齢者の生活の手伝い |
| 失敗シナリオ:外国製品との差別化ができずに苦戦 |
| プラットフォーム、コンテンツなども全敗 |
第2章 | 二〇一五年のビジネス領域 |
| 業務改革と新たな事業創出 |
| 成功シナリオ:業務プロセスを磨き上げて世界に追いつく |
| 1 経営管理:属人的経営からシステム的経営へ |
| 2 間接業務:業務プロセス変革によって効率化を達成 |
| 3 直接業務:コラボレーションによる改革 |
| 日本企業が新たな事業モデルの開拓者に |
| 1 アフターサービスの有償化 |
| 2 プラットフォーム提供型ビジネスの構築 |
| 3 自社ノウハウのサービス化 |
| 4 顧客活用型サービスの提供 |
| 失敗シナリオ:業務改革が進まず生産性の低迷が続く |
第3章 | 二〇一五年の社会システム領域 |
| キー・テクノロジーの融合による社会基盤イノベーション |
| 成功シナリオ1:医療・健康分野でのイノベーションが新しい顧客体験を創出 |
| 成功シナリオ2:情報化農業の実現で食・農の課題を解決 |
| 1 需給マッチ |
| 2 トレーサビリティ |
| 3 輸送効率化 |
| 4 マーケティング・サポート |
| 成功シナリオ3:交通システム革新で快適性と安全性を向上 |
| 1 人の移動最適化 |
| 2 渋滞の解消と物流の効率化 |
| 3 交通の安全性向上 |
| 失敗シナリオ:社会システムが疲弊し国力が低下 |
第4章 | 変化の萌芽① テクノロジーの進化 |
| カギとなる三つのテクノロジーの進化 |
| 台頭するキー・テクノロジー① クラウド+ |
| 1 トラディショナル・クラウド〜ハイブリッド・クラウド |
| 2 業種クラウド(クラウド2・0) |
| 業種クラウドによる協業の実現パターン |
| リーダー企業主導型/コンソーシアム型/プラットフォーマー型 |
| 3 社会クラウド(クラウド3・0) |
| 台頭するキー・テクノロジー② 次世代端末 |
| 次世代端末で提供すべき「新たな体験」 |
| ①無意識性/②直感性/③パーソナル性/④感情性 |
| 台頭するキー・テクノロジー③ クリーンテック |
| スマート・グリッド/HEMS/BEMS |
第5章 | 変化の萌芽② デマンドサイドの変化 |
| 世界人口が高齢化し、消費と就労が変わる |
| デジタル・ネイティブが台頭 |
| 商品設計はユーザー主導に |
| プロダクトからプラットフォームへのバリュー・シフト |
| 世界最大の出版社はアマゾン、アップルに? /世界の自動車工場はカリフォルニアになる? |
| 労働集約型産業の業務がコモディティ化する |
Ⅱ部 | 日本に残されたアセット、ニーズ、サービス・ビジネスモデル |
第6章 | 日本の強みと目指すべき方向性 |
| 日本企業が誇るアナログ技術と研究力 |
| 見えざる資産:ブランドと人的資源 |
| 日本社会が有する見えざる資産 |
| 見えざる資産を活かすために |
第7章 | パーソナル領域における再起モデル |
| 「ホーム・オートメーション」におけるアンメット・ニーズと導出されるサービス・ビジネスモデル |
| ①可視化の障害を取り除く/②必要なアドバイスは何かを考える |
| 「教育」におけるアンメット・ニーズと導出されるサービス・ビジネスモデル |
| 「次世代端末の統合サービス」におけるアンメット・ニーズと導出されるサービス・ビジネスモデル |
| ①高齢者のケース/②患者のケース/③障がい者のケース |
| サービス・ビジネスモデルを実現する方法 |
| ステップ1:医療分野とハイテク分野の提携 |
| ステップ2:消費者のニーズを満たすサービスを創出 |
| ステップ3:消費者への訴求/ステップ4:生態系の構築 |
第8章 | ビジネス領域における再起モデル |
| 「ビジネス」におけるアンメット・ニーズと導出されるサービス・ビジネスモデル |
| 既存労働力の生産性の向上と高付加価値化 |
| ①リモート・ワーク環境の充実化 |
| ②間接業務のBaaS化 |
| ③属人的ノウハウの組織知化 |
| ④組織内リソースの遠隔地共有 |
| 生産性向上支援サービスの導入・実現の方法 |
| ステップ1:共同開発体制の構築/ステップ2:共通規格の制定 |
| 潜在的な労働力の活用促進 |
| ①リモート・オフィスワーク環境の充実化 |
| ②リモート労働サポートシステム |
| ③障がい者向けのシステム |
| 潜在労働力活用支援サービスの導入・実現の方法 |
| ステップ1:共同開発体制の構築/ステップ2:人材データベースの構築 |
第9章 | 社会システム領域における再起モデル |
| 医療・健康分野のアンメット・ニーズと導出されるサービス・ビジネスモデル |
| 医療・健康分野における導入・実現の方法 |
| 食・農分野におけるアンメット・ニーズと導出されるサービス・ビジネスモデル |
| 農家・生産者/物流業者/外食・加工・小売業者/消費者 |
| 食・農分野における導入・実現の方法 |
| ①農協によるプラットフォーム構築 |
| ②大手小売・外食チェーンによるプライベートシステムのパブリック化 |
| ③ニッチ小売・流通によるパブリック・プラットフォーム構築 |
| 交通分野におけるアンメット・ニーズと導出されるサービス・ビジネスモデル |
| ①消費者(乗客)/②鉄道会社/③タクシー、バス、トラック事業者 |
| 交通分野における導入・実現の方法 |
Ⅲ部 | 日本企業の課題と解決に向けたアプローチ |
第10章 | 顧客価値を磨き込めない |
| [現象面の課題] 顧客価値を磨き込めない |
| [根源的課題] ハードウエア、機能志向で顧客視点が不足している |
| [打ち手の方向性] 顧客視点のディレクター機能を設置する |
| 日本企業に見るディレクター機能 |
第11章 | 生態系を築けない |
| [現象面の課題] 生態系を築けない |
| [根源的課題1] 自前主義にとらわれている |
| [打ち手の方向性1] タコツボ思考から脱却する |
| [根源的課題2] 収益モデルをつくり出す組織能力が不足している |
| [打ち手の方向性2] ビジネスモデルを描き協業交渉を行う |
| ステップ1:サプライ側の棚卸しと分解 |
| ステップ2:コア・コンピタンスの設定とビジネスモデルの大枠の検討 |
| ステップ3:協業交渉と生態系づくり |
| ステップ4:求心力となる「大義」と「実利」の定義づけ |
| [打ち手の方向性3] 問題解決能力を高める |
| ①ゼロベース思考とできる思考 |
| ②五つのwhy(なぜ)とHow(どう対応するか) |
| ③ものごとを分解する |
第12章 | 世界展開できない |
| [現象面の課題]世界展開できない |
| [根源的課題1] 日本モデルをそのまま世界に展開しようとする |
| ①「まずは日本市場から」という甘え・逃げ |
| ②眼前の顧客しか見ていない |
| ③「日本の普及品=新興国の高級品」という誤解 |
| ④海外人材を活用できない、意見を取り入れられない日本独自の阿吽の呼吸 |
| [打ち手の方向性1] ジャパンモデルのグローカライズ |
| コストの現地化と高品質の両立/ローカライズによる味付け |
| [打ち手の方向性2] グローバルモデルのジャパナイズ |
| 事例①:フォスター電機 |
| 事例②:日産Vプラットフォーム/グローバルモデルの検討・推進方法 |
| 世界展開に不可欠な三つの要件 |
| [根源的課題2]世界標準化が下手 |
| ①デファクト・スタンダード |
| ②デジュール・スタンダードと日本企業の現状 |
| ③コンソーシアム型アプローチ |
| [打ち手の方向性1] 先行企業との提携と発言力の強化を進める |
| ケーススタディ:東大グリーンICTプロジェクト |
| コンソーシアム型プロジェクトとしてスタート/二つの通信規格の相互接続/ |
| IEEEの承認を得てデジュール・スタンダードへ |
| [打ち手の方向性2] 海外での実績と政治力を備える |
第13章 | スピードが遅い |
| [現象面の課題] 経営判断までのスピードが遅い |
| [根源的課題1] マネジメントの意思決定が遅い |
| ①意思決定プロセスがあいまい/②マネジメント・システムが不備で、意思決定のための |
| 材料が不足している/③マネジメントの意思決定能力が不足している |
| [打ち手の方向性1] 意思決定の質とスピードを改善する |
| 1 マネジメント間の合意形成をスピードアップする |
| ①責任・権限、協力の流れを明確化する |
| ②マネジメントの共同責任化を進める/③意思決定プロセスを見える化・記録する |
| 2 マネジメント・システムを整備する |
| 3 マネジメントの意思決定能力を向上させる |
| [根源的課題2] ウォーターフォール型プロセスのため時間がかかる |
| グーグルのスパイラル型開発プロセス/日本企業がウォーターフォール型プロセスになる理由 |
| [打ち手の方向性2] ウォーターフォール型プロセスから脱する方法 |
| ①走りながら仮説を検証する意識 |
| ②トップダウンの意思決定で始めてCAを回す |
| ③仮説を即座に商品に落とし込めるソフトウエア開発力を内部に有する |
| ④IT開発者をビジネス企画・推進部門に常駐させる |
| ⑤中間評価指標(KPI)の導入 |
第14章 | 人材不足 |
| [根源的課題] 人材不足を解消する人材育成の仕組みがない |
| [打ち手の方向性1] 異色人材を育成する |
| 武田薬品工業前会長 武田國男氏 |
| 信越化学工業会長 金川千尋氏 |
| セブン&アイ・ホールディングス会長 鈴木敏文氏 |
| [打ち手の方向性2] マネジメント人材の体系的な育成 |
| [打ち手の方向性3] 人事制度の改革 |
| 1 必要とされる人材イメージの明確化 |
| 2 創業型人材を育成するための人事制度の導入 |
| 3 CAREのバランスの取れた人事制度 |
| ケイパビリティ(能力)/オーソリティ(権限)/レスポンシビリティ(責任)/エバリュエーション(評価) |
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| あとがき |