序 | 日本が誇る電子部材産業 |
Ⅰ | 盛者必衰。事業環境は厳しくなる |
| 「黒い白鳥」は神出鬼没/構造変化への対応はとても難しい/危機①―「平坦な世界」における「真の世界競争」/危機②―「原料インフレ、製品デフレ」~3つの力の強大化/危機②―「原料インフレ、製品デフレ」~購買力の差/危機②―「原料インフレ、製品デフレ」~資源の偏在/危機③―技術流出は止められない/名誉ある地位を維持するために。予防に勝る薬なし! |
Ⅱ | 「世界で勝てる企業」だけが生き残る |
| 「世界で2番目に高い山」の名前が言えますか?/強い事業はさらに強く、弱い事業は弱いまま/占有率は力―自社業界は寡占的に、顧客は分散的に/グローバル・ニッチ・トップ―規模より地位/韓国とオランダに見る世界1位の意義/勝てる事業の見極め―パナソニックの事例/「世界で勝てない事業」―社長の仕事は「やめる決断」?/資源は問題ではなく、機会に使え/「社長になれる」事業/「成長」「黒字」は十分条件ではない |
Ⅲ | 価格競争の呪縛からの脱却―東京から一番 |
| 日本企業はコスト競争をすべきか?/「価格を下げないといけない」強迫観念とロームの「反乱」/利益とは「他人と違うことに払われる対価」/ハイテクの街になった「東京から一番遠い街」/「左巻きのカタツムリ」に隠された秘密/枯れた製品でさえ差異化はできる/究極の価格競争回避は競争しないこと①「新幹線」方式/究極の価格競争回避は競争しないこと②「柔道」方式/電子部品業界でどこまで可能か/「無形の魅力」―部品にもブランドの力を!/供給不足を演出し、ブランド力を維持/「村田入ってる?」/有意義な価格下落、無意味な価格下落/戦略的な価格引き下げの事例 |
Ⅳ | 中核技術の認識とその展開―「滲み出し」「段々畑」「跳躍」 |
| 出発は誰にも負けない技術/技術ニーズに従う/飢餓的でない時代と「待ち伏せ」/中核技術の認識と展開―「滲み出し」成長/日本のハイテク企業の「滲み出し」展開/日本化薬―技術の獲得による「段々畑成長」/イビデンの「跳躍的」成長/京セラ、驚異の跳躍力/新事業のアイデア―生産財への展開 |
Ⅴ | 事業の大胆な見直し―自らを否定する強さ |
| 現実を直視し、自らを否定する強さ/ロームの飛躍―技術革新に怯まず巨人に挑む/テキサス・インスツルメンツの復活―大胆な事業の再構築/日産自動車から「自動車」がとれる日 |
Ⅵ | 事業モデルの検討―競争を「ずらし」、競争せずして勝つ |
| 事業モデルの重要性/「損して得取れ」―価格競争は低コスト国に/「広く薄くのARMモデル」―高コスト国に理想のモデル/営業利益率50%の秘密―キーエンスは「つんく」/自動車にあって電機にないもの―「定期収入」/「販売」を競争力に変える/あらゆる工程に高い問題意識を/標準品+短納期=高収益!/少量多品種+短納期=高収益! |
Ⅶ | 外部経営資源の活用―英知をつなぐ |
| 「英知をつなぐ」―1人の力には限界がる/成功の方程式① ポラテクノ=材料+加工/成功の方程式② 味の素ファインテクノ=食品+ハイテク/各分野の強い企業と組む―東レ/技術を買う―シスコ・システムズ/M&Aが企業間格差を拡大―高度医療機器産業/2兆円を活用しよう!―成熟した国ならではの競争力がある |
Ⅷ | 金持ちA様、貧乏B様―経営者の決断が企業の命運を決する |
| 金持ちA様、貧乏B様/経営者の仕事は「社員が寝ていても儲かる」しくみづくり/日本人は戦略的な思考が苦手?/戦略的思考が変えた業界勢力図① 「保険」をかける/戦略的思考が変えた業界勢力図② 「肉を切らせて骨を断つ」/「建設的異端児」―他人と違う道を進む強さ/長期的視点―遠きをはかる者は富み、近きをはかる者は貧す/社長は「演出家」/社長は「芸術家」/社長は「指導家」でなければならない/社長は「臆病」/しかし社長は「楽天家」 |
Ⅸ | 理念と文化が世界1位を育てる |
| 個性的な企業文化と強い企業―ホトトギスの鳴かせ方/企業文化なくして成功なし/企業の憲法としての「理念」/生産性は「在庫」で測る/経営者はPLでなくBSで評価される |
| エピローグ ノブレス・オブリージュ―日本に製造業を残すために |
| 急速に衰える日本の国力/地獄から復活した隣人に学ぶ―外圧を待つのではなく、自ら行動を/資本主義は生き残るのか?/ノブレス・オブリージュ―経済人も国を思おう/日本に製造業は残るのか?/製造業から「創造業」へ/メイド・イン・ジャパンの復活 |
| 最後に。お礼に代えて |
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| 本文注 |