今日も僕の携帯に数通のメールが届く・・・
メールの中ではかわいらしい!?生き物が動きながら
何かを叫んでいる。
元気?
何してるの??
ヒマぁ???
そんなに僕に興味がございますか?
ただ待機中暇なだけではございませんか?
と聞いてみたい。
なぜか週末に近づくにつれてメールの件数は増えるし・・・
そうです。THIS IS 営業メール!!!!!!
そして彼女たちから来るメールにもれなくセットで付いてくるのが
キラキラした「デコメ」ってやつです。
ふとかんがえてみた。
こんなの(デコメを開発した会社の方スミマセン)使ってる人いるんですか?と。
僕はとてもじゃないけど恥ずかしくて使えない。
デコメどころか絵文字もほとんど使っていない。
でも自分が使ってないからと言って世の中の人みんなが使ってないわけじゃない。彼女たちがキラキラしたメールを使うのにも何かワケがあるはず。心の広い僕は営業メールさえWELCOME!!(ちょっと嬉しくなっちゃう自分もいたり)
というわけで今回は、携帯メールのデコメや絵文字たちを通して「セグメント」や「ターゲティング」について考えてみたいと思います。
●絵文字を使ってる人って?
デコメはおろか絵文字も受け付けない僕が、どれだけ変人なのかまずは、データで検証してみます。
こんなデータ見つけました。
携帯メール、女性は「絵文字」で男性は「使わない」―――アイシェア調べ
調査対象は、20~40代の男女433名。男女比は、男性:53.1%、女性:46.9%。年代比は、20代:15.5%、30代:49.9%、40代:27%、その他:7.6%。調査期間は、2008年6月11日~13日の3日間。携帯メールで絵文字と顔文字どちらを多く使うか聞いたところ、全体では「絵文字派!」が44.3%、「顔文字派!」が25.9%と「絵文字派」が優位で、「どちらも使わない」は29.8%。男女別に見ると、女性は「絵文字派!」が55.2%と半数以上を占め、「顔文字派!」は25.1%、「どちらも使わない」は19.7%だが、男性は「どちらも使わない」が38.7%とも多く、「絵文字派!」は34.8%、「顔文字派!」は26.5%という結果となった。「自分で作った顔文字を携帯電話に辞書登録している」としたのは全体の18.0%。男性は10.9%だが、女性は26.1%と4人に1人にのぼり、世代別では20代が26.9%と、20%以下の他の世代に比べ高い割合だった。また、「デコ絵文字などをダウンロードしたことがあるか?」との問いについては、全体の20.8%が「ある」と答え、男性14.3%に対し女性は28.1%と、こちらも女性の方が男性より高い割合だった。
やっぱりというか、女性のほうが絵文字は多く使いますね。男性の使わない派は38.1%もいて、良かったです。変人にならなくて。
絵文字を使う心理的な背景として、
女性は「カワイイ」と思われたい。
男性は使わない背景として「ハズカシイ」
と言うものがあると推測されます。
カワイイと思われたい女性でも、キラキラしたデコメは28.1%しか使ってないというのは、年相応なんて言葉がちょっと気になってしまうからではないでしょうか。
(個人的にはデコメを使っている男性14.3%が気になります。オトメンと呼ばれる方々でしょうか・・・)
もうひとつ顔文字(・_・)に関するデータがありますが、PCメールでも使えるこちらは、自分で好きな顔文字が作れます。そんな創作意欲の高い世代はやはり20代なんですよね。
このようにデータで見てみると当たり前のように見えてしまいますが、
「こんな人が使いそう」
というあたりをつけることはヒット商品を生み出すのに必要不可欠なんです。
●セグメンテーションって?
下の図を見ていただくとわかるかと思うのですが、商品を作るときは色々な切り口でその商品のターゲットとなる人を想定するわけです。絵文字は女性が使いそうというのは、誰でもわかりそうなことですが、実際はもっと複雑で、開発担当者は対象となる人たちを想定するのに、知恵を振り絞っています。
最近では、ターゲット像をイメージしやすくするため、アメリカでは結構使われているペルソナデザインを導入している企業も増えてきているようです。
このようにターゲット像を絞る為の考え方が、セグメンテーションです。単純に男女・世代だけでなく色々な切り口から検討を重ね、時にはそれを組み合わせてターゲットを決めていきます。
例えば、7月に日本でも発売されたiphoneは絵文字を搭載していないんですね。詳しくは別の機会に触れたいと思いますが、マーケティングの4Pで言うところの製品(product)の機能的ベネフィットにおいて,iphoneユーザーにとって絵文字は訴求するポイントではないと言うことでしょう。ということはおのずとiphoneの狙っているターゲット像も見えてくるはずです。
もちろん絵文字も下記リンク先(出所 マイボイスコム株式会社)
http://www.myvoice.co.jp/biz/surveys/10701/index.htmlにあるように『他社のほうがかわいい』なんて声もありますので、機能的ベネフィットとして訴求できる可能性があります。(個人的には全然興味ないですが)
ターゲットが決まってしまえば、そのターゲットに合わせて商品のパッケージやTVCMなんかも決まっていきます。その人に響くメッセージとしてCMなどを作るんですね。聞きかじった話で恐縮ですが、わかりやすい例を1つ。
缶コーヒーCMのお話。まったく別の会社の別の商品です。
1つは超有名女性アーティストが、工事現場で働くという内容のCM。
もう1つはハリウッドスターが、オフィスで働きながらという設定。
この2つは同じ缶コーヒーでもターゲットを異にしており、最初の例は、職人さんや運転手さん、2番目の例はオフィスで働くサラリーマンを狙っています。
何気なく見ているとあまり気付きませんが、このようにTVCMもいろいろ考えているわけです。
●デコメの普及を妄想する
ここからは、これまで以上に妄想を駆使して、デコメがどういった風に広がって行ったか考えて見たいと思います。
まず、毎日営業メールを送っていただくキャバ嬢の皆さん。彼女たちによってデコメは発掘されたとします(あくまで仮定)。その後、そのメールの送り先であるオヤジがその存在を知り、使ってみます。彼らは家族にキャバクラ通いがばれるとまずいので、きっとこっそり使うため、エバンジェリストにはならないでしょう。その後雑誌等で取り上げられ(男性記者がキャバクラにいたのかも)、女性陣が使い始め、最後に一般男性が使い始める、そんな流れだと妄想します。(実際は女子高生とかの方が先かもしれませんが・・・その場合はそういう女子高生がそのままキャバクラ嬢になったと都合よく解釈します。)
下図は、革新的製品の採用者を5つに分けその比率を表したロジャースモデル
と呼ばれるものです。(ピンク字は妄想です・・・)
こちらを参考にさらに詳しく考察(妄想)すれば、イノベーターはあまり人気の無い待機時間が長い人。そしてオピニオンリーダーが人気のある同僚ということになるでしょうか。この2タイプの採用者の合計16%を超えると爆発的に普及が進んでいくらしいとロジャースさんは言っておりますので、オピニオンリーダーへの普及がポイントになります。ということは、もっとデコメを流行らせたいということであれば、人気キャバ嬢を重用しろってことですか!?(agehaって雑誌すごい売れてるみたいですよ。ニッポンジンって不思議デスネ!)
といいつつも、本当のところはキャズム理論というのがあって、マジョリティに普及させるのには、かなり苦労します。乱暴な説明をすると、イノベーター・オピニオンリーダーたちと、マジョリティたちは、採用の基準が違う。これ即ちキャバ嬢と普通の大学生の女の子は違うってコトです。(キャバ嬢だって普通の女の子だもんっていう異論は認めたくないです。痛い目にあってるんだ、こっちは)
上記のイノベーターからラガードまでも、それぞれ1つのセグメントとみなすことができるわけですから、各セグメントに対するプロモーションはより効果的な媒体をチョイスすべきでしょう。ですから多分オピニオンリーダーである人気キャバ嬢をCMに起用しても、マジョリティたちにはあまり効果は無いと思われます。(どっちやねんて感じですね。)
要は、agehaに広告載せるより、CanCamに広告載せろってコトです。
といいつつも更に更に言ってしまえば、世はWeb2.0時代ということもあって、
ブログなんかで情報収集する人も増えてきて、インフルエンサーと呼ばれる人も台頭してきたので、昔よりマジョリティがアンテナを立てやすくなってきていることも考慮すると、普及させる苦労もちょっとは軽減されてきているかもしれない。いやでもロジャースモデルは採用する早さだから、情報収集できていても、あんま変わらないか。そうなると、オピニオンリーダーの割合が増えたってコトかな??僕学者じゃないんで実証できないし、この辺でやめときます。
収集つかないので話を本題?のキャバ嬢営業メールに戻すと、結局客である僕もセグメンテーションされてるわけですね。なぜなら見るからに金を持ってなさそうだから。
結局ターゲット外だからプロモーション(メール)もいい加減なんです・・・
悔しいです
動画を見る(http://jp.youtube.com/watch?v=69X8hndBVgM)
本日の教訓:妄想って意外に楽しい