「買う気」の法則
広告崩壊時代のマーケティング戦略
「買う気」の法則
広告崩壊時代のマーケティング戦略
著者:山本 直人
出版社:アスキー・メディアワークス
出版日:2009-7-9
内容
モノが売れない=買わない時代に消費者を動かす、目からウロコのマーケティング戦略とは?「人」と「商品」の関係から、カテゴリーに応じた四つの戦略オプションを分析し、新しいマーケティングモデルを提唱した画期的な書。
読書メモ
広告会社において広告制作、研究開発、人材育成担当などあらゆる立場でマーケティング・広告に携わってきた著者(山本直人氏)が30年というスパンで「マーケティング(広告が中心)」と「消費者」の変化を整理し、今後のマーケティング(広告が中心)の方向性を示す。
消費者と商品・サービスの関係を整理し、戦略を考え、実行する。そして実行のために必要な組織・個人のスキルにも言及している。
特に本書にでてくるABCDモデルという(「消費者の心理×行動状況」で分類した4象限のマトリクス)フレームワークはマーケターにとって大変便利だし、有益な示唆を与えてくれる(著者はまだ未成熟な仮説モデルと言っているが)。このフレームワークを使いマーケティングの戦略オプションを検討しているのは納得性が高い。
実行面では実行に必要な4つのスキルが提示されており、現役マーケターのみならずマーケターを育成する立場にいる人にもヒントが多い。
目次
はじめに | ~広告と「買う気」の微妙な関係~ |
| 「いい広告」って何? |
| 「買う気」の謎 |
| 事業主の期待と不安 |
第1章 | 額縁広告から戦う広告へ |
| 「人の心を動かす」チカラ |
| 「おいしい生活」という広告 |
| 額縁広告の隆盛 |
| もう一度「戦う広告」へ |
| 三〇年のドラマ |
| 八五年現象という節目 |
| グチャグチャの九〇年代 |
| 不気味な新世紀 |
| 広告会社はパートナーか |
| 新しい緊張関係 |
第2章 | 「安い!」は最強のコピーなのか |
| 数字に勝てない言葉 |
| おさまらない不安 |
| 思いどおりに売れない理由 |
| 視点①マーケティング変数の硬直化 |
| 狭まる事業主の選択肢 |
| 視点②ブランドの保証機能の逆回転 |
| 安くても安心 |
| 189 vs. 205 |
| 広告は消費者の味方か |
| 視点③よりシンプルな代替品への注目 |
| エコ×エコな代替品 |
| それでも広告は頑張れるか |
|
第3章 | マスメディアの自縛と自爆 |
| マス広告第一の疑問「到達」 |
| マス広告第二の疑問「効果」 |
| モンスター化するヴィークル |
| メディアが加速させる不安 |
| 景気の良し悪しが分かりますか? |
| ガソリン高騰の虚構 |
| マスメディアの焦り |
| ネットは新聞を殺さない |
| 脱モンスター化は可能か |
第4章 | 「買う気」を高める新法則 |
| テレビCMは崩壊したのか |
| Aから始まらない消費 |
| 旅先の食事は検索 |
| ABCDモデル |
| オプションA=ATTENTION「喚起重視型」 |
| オプションB=BLEND「情報融合型」 |
| オプションC=CONSUMER「消費者生成型」 |
| オプションD=DEVELOPMENT「周辺開発型」 |
| カルピスソーダ「男子新体操」のインパクト |
| 各オプションからの展開 |
第5章 | 「買う気」を呼び起こすパワーと能力 |
| 分析から実行へ |
| パワー1 多数派形成力 |
| ニュースを探せるか |
| パワー2 意欲解放力 |
| 新たなブランド広告を |
| パワー3 関係構築力 |
| 囲い込みの嘘 |
| パワー4 インサイト発見力 |
| 思いやるチカラの大切さ |
| 人材の「フルーツバスケット」を |
第6章 | 次世代のマーケティング人材 |
| 広告会社は人材のダム |
| WHAT TO SAY は事業主が決める |
| 戦略起点のコントロールを |
| 効率化はメリハリをつける |
| ダムから放流を |
| 次の三〇年に向けて |
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