第0章 | 短い解題 |
第1章 | 優れた経営者は直観する |
| ジョブズは顧客に聞かなかった? |
| なぜマーケティング・リサーチがいらなかったのか |
| 顧客志向という言いわけ |
| リサーチなんて誰も信じていない? |
| 「自分で考える」の意味 |
| あなたの思いは、あなたにしかわからない |
| 自分の確信から始める新しいリサーチ |
| 英雄と凡人の壁 |
| いつもと同じ自分にもできること |
第2章 | ソーシャルメディアから本質直観を考える |
| ソーシャルメディアは宝の山?:本心orビッグデータ |
| 一つ目のエピソード:ネットの掲示板は信用できるか? |
| 書き込みは単なる主観的な判断? |
| 相手を疑わず、自分を疑う |
| 二つ目のエピソード:ソーシャルメディアをうまく使うには? |
| 工場の生産性はいつ上がったか? |
| キットカットはなぜ駄洒落をブランディングに使えたのか |
| 問題はあちら側ではなく、こちら側にある |
| 鏡としてのソーシャルメディア/鏡としての自己 |
第3章 | 本質直観とは何か |
| 答えは外部にはない |
| 答えを持っているとすれば、それは自分だけ |
| 直観補強型思考と直観検証型思考 |
| 主観と客観の問題をのりこえる |
| 現象学的還元と本質直観 |
| わざと独我論的に始めて生活世界を発見する |
| 間違いなく「リンゴである」とは? |
| 新しい「客観性」の確保:進むべきは右か左か |
| 何だって問い直せる |
| 最初の確信を否定してしまったっていい |
第4章 | 誰のどんな声を聞いてどう応えるか?――市場反応とセグメンテーション |
| 顧客の声を集めることの意味 |
| レッツノートの開発体制、苦難のPC事業の中で |
| 顧客を絞るからこそ、その声に反応できる |
| 実際に開発が進むなかでより見えてくること |
| 液晶が割れることは問題にするべきか |
| パナソニックが築き上げてきた強さの源泉 |
| レッツノート成功の裏側のもう一つの歴史 |
| ネット・コミュニティからの「声」 |
| すべての声を聞くことはできないし、その必要もない |
| 大事なのはこちら側 |
第5章 | 市場志向がめざすものとは?――オブザベーション |
| 市場志向とは何か |
| 市場志向は企業の業績につながる? |
| 反応型と先行型、二つの市場志向 |
| イノベーションのジレンマから抜けだすために |
| 技術シーズを出発点にする「革新志向」との関係 |
| オブザベーション:顧客に聞かず顧客を見る |
| ATMにバックミラーがつくようになった理由 |
| IDEOメンバーに生まれた確信:疑問を持てる人がいた! |
| 徹底的に観察し新しいニーズを生み出す |
第6章 | 無意識は取り出せるか?――心脳マーケティングとZMET |
| 消費者の欲求が合理的とはかぎらない |
| 暗黙知の論理 |
| 写真を用いたインタビュー――ZMETの実際 |
| なぜ?なぜ?と問い続ける理由 |
| 「量」へのアンチテーゼを「量」で補う? |
| インターネット調査とテキストマイニング |
| ハウス食品のシチュー開発 |
| 新しい手法でモチベーション・リサーチが容易になった |
| 無意識はおそらく取り出せない |
| 無意識的なプロセスに注目してZMETを再検討すると? |
| データとマーケターの確信を組み合わせる |
第7章 | 過去をたどって自分自身を問い直す――内観法(Introspection) |
| 自己内観法の可能性を探る |
| 力を合わせて記憶を掘りかえす |
| 「その話、本当?」妥当性の問題 |
| 「すでにどこにもないこと」は実在するのか? |
| ファン真理を内観してみた場合 |
| 正しい記憶かどうかを問う前に |
| 実存論的-現象学的視点にもとづくインタビュー |
| 「なぜ」という質問の問題点 |
| 「雨」と「コンビニでおにぎりを買った」の因果関係 |
第8章 | 「質」と「量」の見かたを根本から更新する |
| 「カラスは黒い」をどう証明するか |
| 反証ならばできるのか |
| リサーチを行うことで社会が変わってしまうとしたら |
| 量も質もあるリサーチをすればいい? |
| 質的・量的リサーチの新しい可能性:社会構築主義 |
| データは「事例」としての意味を持つ |
| 相手に「驚く」ということ |
| フィールドワーカー・ショック |
第9章 | リサーチを生かす組織の仕組み |
| マーケティング・リサーチが招く同質化 |
| 確たる目的・独創的な仮説が重要 |
| リサーチの結果は「完璧」? |
| リサーチは誰が行わねばばらない |
| 花王調査部の場合 |
| フロンティアを切りひらいてきた花王のマーケティング |
| クロスセクショナルな組織体制 |
| 調査部の仕事:リサーチすべきかどうかのリサーチ |
| バイアスを取り除く仕組み |
| リサーチを歪めないための組織体制 |
第10章 | ビジネス・インサイトの本質直観 |
| 現実のビジネス・インサイト |
| ヤマト運輸の創造的瞬間 |
| ダイエー、セブンイレブン、キットカット |
| 暗黙知に見通す力・「つねに知っている」状態 |
| でも、その確信は思い違いかもしれない |
| フッサール『幾何学の起源』から |
| ピタゴラスの発見と文書によるその伝達 |
| デリダと東の見立て:伝達の不可能性 |
| ビジネス・インサイトを捉え直す |
| 目から鱗が落ちるとき |
| 弱みと思っていたものを強みに読み替える |
| 本質直観は英雄の閃きの一瞬ではない |
第11章 | 本質直観の本質直観 |
| なぜ、私は本質直観に確信を得たのか? |
| もっとずっと昔から、すでに答えは知っていた、かもしれない |
| 気になってしまったら、どこかで使ってみる |
| 自由な発想の意義 |
| 呼んできた本のバラバラの知識がつながっていく |
| 創造的瞬間(?)のきっかけ |
| 特別な意味を得られるかどうかは自分次第 |
| 一直線にはいかず、断片がつながっていく |
| 行き詰り、揺らぐ確信 |
| 最初の確信は失敗だったのか? |
| 最初の確信を得るために大事なこと |
| 「教養が大事だ」と「大学の知識は現実にはほとんど役に立たない」 |
第12章 | 直観をどうやって伝えるか(という問いは必要か?) |
| 残された課題・本当の困難の始まり |
| 説得の方法・対話を支える信頼 |
| 不信感があったら、相手をどこまでも疑える |
| 「カヴァガイ」とは何か? |
| 問題の位相をずらすベイトソン的理解 |
| 母親は子どもを救えたか |
| 一方通行の説得から関係性の問題へ |
| それでも説得したいなら |
| スパークする思考:気負いすぎずに進めてみる |
| 「やってみなければわからない」の意味 |
| 「立ちすくみ」は発生した時点で解決されている |
| わからず屋の上司とは誰か |
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| あとがき |
| 索引 |
| 参考文献 |
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