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なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?

海外事例に学ぶ、「唯一化」で顧客を獲得する秘訣

なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?
なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?
著者:尼口友厚
出版社:日経BPコンサルティング
出版日:2013/9/20

Amazon商品の説明より

『なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?』
―海外事例に学ぶ、「唯一化」で顧客を獲得する秘訣


◎eコマースの世界で生き残るためには「唯一化」が必要
近年、日本のEC市場が拡大の一途をたどっている。そして、市場規模の伸びに合わせて、競争も激化している。こうした状況下で、競合店を押しのけ、自店に顧客を呼び込むために、「安値至上主義」に走るお店は少なくない。

だが著者は、この安値戦略は、よほどの資金力がなければ、自らの首を絞めるだけだと喝破する。代わりに掲げるのが「唯一化」だ。 ECサイトにおける「唯一化」とは、商品やサービス、コンテンツ、コミュニティなどの面で、独自の魅力を身につけることにより、競合サイトと比べて唯一無二の存在になることである。
ECサイトが唯一化を果たすと、ファンという、お店を応援してくれる心強いサポーターを得ることになる。彼らは自発的にお店を宣伝し、見込客を連れてきてくれる。すなわち、顧客が顧客を生むという“好循環サイクル"に突入するわけだ。こうなれば、お店はもはや価格で勝負する必要はなくなる。

◎「唯一化」で顧客を獲得する海外ECサイトを25ケース解説
ECサイトが「唯一化」を身につけるアプローチは様々だ。
そこで本書では、ユニークな戦略で唯一化を果たす海外のECサイトに目を向け、それらを10のテーマに分けて詳細に解説する。取り上げるケースは米国を中心に25件。
eコマースの創成期から続くECサイトや、ここ1~2年で目覚ましい成長を遂げるスタートアップ企業まで、実に多彩である。彼らの戦術は、日本の小さなECサイトにとっても参考になるものばかりに違いない。いい商品を持っているのに売り方が分からない、安値競争に疲れ果てた……、そんな悩みを持っているECサイトの運営者には、たくさんのヒントにあふれた1冊だ。


目次

PROLOGUEまえがき
○ECサイトで「やるべきこと」と「やってはいけないこと」
○「eコマース・ブランディング」という名のムーブメントを
CHAPTER 1CHECK 確認
「唯一化」がカギを握るeコマースの世界
Test01あなたのECサイトに「唯一化」が必要な理由
○「唯一商品」と「最安商品」、最後に笑うのはどちらか?
○「唯一商品」がなくてもサイトの「唯一化」は果たせる
Test02まずはチェック! ECサイトの「唯一化」診断
○対策には、実体の正しい把握とお手本が必要
Trap01サービスを後回しにしてでも、とりあえず最安値?
○安値がパワーを発揮する商品群
○どこにでもある日用品を値下げせずに売ることは可能か
○顧客は「よい買物体験」を求めている
○価格以上の効力を発揮する上質なカスタマーサービス
Trap02ネットの出店は、リアルよりも集客がラク?
○リアルのブランド力はネットの売り上げを支える
○ECサイトの集客は、実店舗よりも断然難しい
○SEO対策は他にやることがなくなってから
○大手のショッピングモールに出店しても集客力は期待できない
○自社の顧客層と利用層が近いSNSにフォーカス
○同梱物やショッパーも集客を上げるツールになる
Trap03よい商品をそろえれば、人気ショップになれるはず?
○よいモノが売れるとは限らない
○継続して買いたくなる商品や仕組みを整えよう
○「社会貢献」という付加価値のある商品
○社会貢献性のある商品の魅力
Trap04サイトのデザインがよければ、売り上げは上がる?
○第一印象としてのデザインの重要性
○あえて迷子にするデザイン
○使い勝手を重視するあまり、第一印象が犠牲になるケースも
Trap05事業コンセプトなんて、商売には関係ない?
○強いコンセプトがある店はライバルに負けない
○創業当時の原点に立ち返る
○自分の強みを、自分をよく知る他人に聞く
○コンセプトが決まれば、サービスの詳細が決まる
CHAPTER 2EXAMPLE 事例
「唯一化」で顧客を獲得する海外ECサイト
Theme01[付加価値]――商品を購入することに新たな意義を見出す
Case01 サンフランシスコの製本業者を廃業から救った「DODOcase」
○iPadに「本の感触」を与えるカバーケース
○サンフランシスコの伝統産業を守りたい
○iPadを支える竹製のトレーと製本技術を活用した外カバー
○名前に込められたメッセージ
○小さなECサイトにとって製品と同様に大切なのは「ストーリー」
Case02 子どもにグローバルな視野を身につけさせる「Little Passports」
○グローバルな視野を持つ世代を育てたい
○サムとソフィアから届けられる旅のお土産
○「多文化理解」へのチケット
Case03 クリスマスツリーのレンタルサービス「Living Christmas」
○どうして、そんなに簡単に捨てられてしまうのか?
○Living Christmasのレンタルサービス
○優れたアイデアで、既成概念を変える
Theme02[コミュニティ形成]――熱狂的なファンを味方につけ、盛り上がってもらう
Case04 ファッション・バイヤー気分が味わえる「ModCloth」
○きっかけはヴィンテージ服コレクション
○「Be The Buyer」のコンセプト
○投票の四つのステップ
○顧客からのあふれるほどのフィードバック
○顧客との絆を深めることに成功
Case05 「SFを救う」ためアマゾンへ切り込む「Singularity & Co.」
○ブルックリン住む熱狂的SFファンが創設
○作品の版権所有者を探し出して電子書籍に
○消滅危機に瀕した作品を救出せよ!
○見えてきた「アマゾン攻略」の端緒
Case06 オリジナルデザイン生地のオーダー「Spoonflower」
○クラフターの妻と、ソーシャルネットワークのプロである夫
○自分の考えたパターンを作れる、売れる
○ソーシャルメディアのためのビジネス
Theme03[ソーシャルメディア活用]――低予算で顧客とつながり、クチコミを刺激する
Case07 物語でファンを惹きつける英国ジーンズメーカー「Hiut Denim」
○ジーンズメーカー「Hiut Denim」誕生のきっかけ
○衰退したジーンズの町で、新たなジーンズブランドを立ち上げ
○ブランドをコントロールするため、投資家は入れない
○ツイッターでその日の作業を実況中継
○ジーンズ購入者専用ページに製造過程の写真をアップ
○伝えるべきストーリーをもつ企業の強さ
Case08 「おまけ」と「ソーシャル」で売り上げを伸ばす「Diamond Candles」
○30年前に「妻への愛」から芽生えたアイデアがビジネスのもとに
○2500円のキャンドルのおまけが、50万円の指輪?
○ソーシャルメディアをフル活用したマーケティング戦略
○商品とソーシャルメディアの相性を考える
Theme04[体験価値]――価格競争に巻き込まれないためのマーケティング戦略
Case09 アマゾンで安く売っている商品を、高値で定期的に売る「Manpacks」
○定期購入でありながら柔軟さが売りのManpacksのシステム
○先行きを危ぶむ声を尻目にサイトを開設
○「金銭」より「時間」の重要性をアピールするマーケティング戦略
○体験価値を売って成功したManpacks
Case10 VIPなスポーツ観戦体験を売る「Fandeavor」
○「VIPな観戦体験」とは?
○より低価格で楽しめる大学スポーツのパッケージも豊富
○顧客の体験談投稿
○創設者二人の感動体験が起業のきっかけ
○他で味わえない体験の価値は、価格比較されることがない
Theme05[オフライン戦略]――リアルな体験との組み合わせで、オンラインの弱点をカバーする
Case11 レトロでスタイリッシュな95ドル眼鏡「WARBY PARKER」
○「眼鏡はどうしてiPodより高いのか?」という疑問が出発点
○流通網から中間業者を排し「95ドル眼鏡」を実現
○オンライン販売の弱点をアイデアでカバー
○眼鏡一つの販売につき、途上国に眼鏡を一つ寄付
Case12 トランクショーで急成長したジュエリーショップ「stella&dot」
○パーティ会場の一角で開催される「トランクショー」
○ゲストにも喜ばれる演出
○オフラインとの革新的な融合が「eコマースの未来」
Case13 悪趣味なクリスマスセーター「My Ugly Christmas Sweater」
○検索キーワードのトレンドからつかんだビジネスのアイデア
○「アグリー・クリスマス・セーター」誕生の背景
○イーベイで試してからECサイトを開設
○醜い商品と、かっこいい戦略
Theme06[バーチャル体験]――リアルに近い体験を、オンライン技術で疑似提供する
Case14 顧客の隠れた欲求に応えたファッションEC「I-ELLA」
○「ファッション好き」の欲求を満たすECサイト
○「売る」だけでなく、「貸す」「交換する」も
○ショッピングを通じて社会貢献
○顧客の隠れた欲求を探してみよう
Case15 モバイルアプリでワインセラーをバーチャル保有「Phenol55」
○既存のサービスには満足できなくて
○ただのレンタルスペースをコレクションスペースに
○顧客のためにちょっと気を利かせることが、唯一化への第一歩
Theme07[カスタマイズ] ―― 顧客に選択の楽しさと、自分のために作られた満足感を提供する
Case16 高級&ハンドメイドのカスタマイズシューズ「Milk&Honey」
○靴好きな姉妹のチャレンジ
○カスタマイズシューズができるまで
○カスタマイゼーションは、顧客サービスの究極体
Case17 消耗品のヘアカラーをカスタマイズして成功した「eSalon」
○米国のヘアカラー事情
○2000色のブレンドから、顧客にマッチしたカラーを提案
○徹底したカスタマーサポート
○カスタマイズ製品でありながら消耗品という強み
Case18 お客を「傍観者」にしない、アートのカスタマイズ「JuicyCanvas」
○「傍観者になるな」Burning Manとの出会い
○JuicyCanvasのカスタマイズ
○プロのアーティストと一般人が共存できるeコマース
○タブーを恐れず、物の見方を転換する
Theme08[ニッチ]――確実に需要が見込める小さな市場で勝負を挑む
Case19 ニッチな市場に目を付け成功した「Bobbleheads.com」
○偶然のめぐり合わせから始まったビジネス
○2008年の大統領選挙で飛躍的に成長
○卸売専門からボブルヘッド製造ブランドへの転換
○現在の主力商品は特注ボブルヘッド
○サイトを成功させた「三つのポイント」
Case20 19歳の海兵隊員が始めたニッチなコインビジネス「Coins for Anything」
○イーベイでビジネスの種を発見
○ビジネスを大きく拡大させた運命のメール
○消費者の隠れた需要を見つけることが重要
Theme09[安心感]――ネットならではの「不安要素」を払拭し、顧客の信頼を得る
Case21 「ダイヤはネットで売れない」という定説を覆した「Blue Nile」
○ティファニーの店員の応対がBlue Nile誕生のきっかけに
○ターゲット顧客は婚約指輪を買う男性
○オンラインビジネスの強みを生かした低価格
○安心を売って顧客を獲得したBlue Nile
Case22 「安心」をキーワードに顧客からの信頼を得た「Made.com」
○留学で感じた中国とフランスのギャップから
○Made.comがこだわる三つの「安心」
○日本の強みを考える
Case23 ネット通販初心者のことを考えて大成功した「Glyde.com」
○誰でも使いこなせるシステムを
○分かりやすさが安心の源、Glydeの仕組み
○様々な便利機能とマニュアルでイメージしやすい
○「使わない」「使えない」の障壁を考える
Theme10[コンテンツ]――顧客に有益な情報を提供し、キュレーター的な役割を担う
Case24 奇妙な商品をプロモーション動画の面白さで売る「VAT19」
○原点は「ビデオ制作会社」、現在は奇妙な商品を扱うECサイト
○商品のプロモーション動画作製で大成功
○良質なコンテンツは、「バイヤーズ・リモース」対策にも効果的
Case25 豊富なハウツーコンテンツが成長をけん引した「Birchbox」
○2人の女性が始めたBirchbox
○コスメサンプルは「レジ横のペニー」と同じ?
○充実したオンラインコンテンツ
○顧客が商品を受け取った後のフォローが大事
CHAPTER 3PRACTICE 実践
「唯一化」の前提条件
Do01顧客の顔を見定める
○最初に着手すべきは「誰に売るか」
○その店を利用する顧客の心情に歩み寄る
○顧客の顔を意識してサイトに落とし込む
○顧客のライフスタイルニーズに合致した商品開発
Do02自分自身がそのサイトの一番のファンになる
○「自分ならこんな店で買いたい」が起点になったBlue Nile
○手元にある商品から思考を切り離してみる
Do03模倣されないECサイトを作る
○外見を真似たサイトが現れたら…
○哲学の強さを物語るVente-Privee
○哲学の見せ方は顧客によって変わる
○外見は真似できても、ファンはコピーできない
○活発なコミュニケーションを図るスキンケアブランド
Do04とにかく継続する
○継続は力なり
○情報発信の頻度が落ちると、顧客とのコネクションが切れる
○80%の質を週1回より、50%を毎日発信する
Principle01唯一性と市場性のバランスを図る
○市場性がなければビジネスは成り立たない
Principle02アイデアに価値はない
○アイデアに実行力が伴ってはじめて価値が生まれる
○実行する者としない者の違い
Principle03情報はオープンにして実行力を高める
○オープンな人ほど成功のチャンスがやってくる
 
EPILOGUEあとがき
○コンサルティング1日目の言葉
○eコマース・ブランディングのすべてを公開する理由

Training Information

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